アッシェンバッハの彼岸から -24ページ目

『SHINE A LIGHT』

Shine a Light: Original Soundtrack
The Rolling Stones
B0013V2B34




ジーザスはジョン・レノンで、ルシファーはミック・ジャガーなのだ。

すくなくともわたしにとっては。


ローリング・ストーンズの2006年のツアーで頭をがつーんとやられ

以来わたしは、彼が運転するクルマに轢殺されたいと本気で願っているところ。

このたび、ミック・ジャガーが人間ではないことを確認したあのツアーが『シャイン・ア・ライト』とゆう映画になり、

わたしは12月の公開よりも一足お先に観る機会を得た。

たまにこうして、自分好みの映画が観られるのはうれしい。


そういや監督のマーティン・スコセッシはアカデミー賞受賞の前作『ディパーテッド』でも、

ジャック・ニコルソンが睨みを効かせまくる場面でGimme Shelterを使ってたくらいだし、

ボブ・ディランの『ノー・ディレクション・ホーム』も撮ってるし、

その昔には『永遠のモータウン』でギター弾くジミヘンの変顔をアップで撮り続けてたし、

きっと黄金期のロックのファンなんだろな。


映画は楽しかったー!

2006年にわたしが東京ドームで見たミックは米粒大~キン肉マン消しゴムサイズだったけれど、

そんなミックはじめストーンズのパフォーマンスに肉薄するカメラ。

撮影監督はアカデミー賞受賞者を含むそうそうたるメンバーがそろってるらしい。納得。

(帰ってから普通のライブビデオを観たら、その差は歴然)。

内容については、公開前なのであんまり書いたらまずいのが残念だけれど、

とてもハイクオリティなライブビデオ、といった感じ。

ストーリー性があるわけでも、ストーンズの長すぎる歴史を振り返るわけでもない。

(たぶんそんなことしたら何十時間もの映画になってしまう)。

だけど、映画をちょっとおもしろくする程度には旧い映像も挟み込まれている。

ほんの少しだけ。でもこれがなかなか効果的でもある。


Jumpin' Jack Flashのあのイントロで始まり、

定番曲を押さえつつAs Tears Go Byを紹介するときのミックの照れっぷりが悪魔オヤジとわかっているのになんだか可愛く、またギターを持たずに歌うキースなどスコセッシのストーンズ愛も感じられる。

Paint It Blackを、やっぱりやらないのがちょっと残念(サントラには入ってるのに)。

昔の映像でブライアンの姿も一瞬だけ拝める。

ブルースの重鎮バディ・ガイの歌声も感動的な若さだけど、彼と歌った後のキースの行動がおもしろすぎる。


それにしてもだ。

わたしがストーンズにほとんど畏怖にちかい思いを抱く、もっとも大きな理由のひとつは。

演奏とパフォーマンスにシビれつつ、

同時に、わたしはこんなんで生きてていいのか?と真剣に悩んでしまうところだ。

だってあの細い腰。セクシーだカッコイイだの云う前に、その存在そのものがショックなのだ。


ところで私がこの映画を観たのはお仕事で。

この映画を、ピクリともせずに真面目に鑑賞する、同じくお仕事で映画を観ている皆さん。

まあ、お仕事ですからね・・・。

でも、これ観て、身体が動かないのはおかしくないか?!

公開したらキシダといっしょに、歌いながら観る日がいまから楽しみなのだ。