今日は病気のことについて
うちの子は先天的な肺の難病(ACDMPV)を
患ってる
ACDMPVとは、肺胞毛細管形成異常という病。
肺胞血管が硬く(厚く)、酸素交換を上手くできない。
原因は遺伝子異常。FOX1という、遺伝子配列を
読み込む為の機能を持つものが欠損している
日本語のウェブページが殆ど見当たらない殆ど稀な病気。
これまでに世界での症例報告は100件のみ(らしい)
大きく分類すると間質性肺炎に分類される。
出生から数時間から数日で、強い肺高血圧により
亡くなるケースがほとんど
我が子のように移植無しで数年生きてるのは
論文に載るほど珍しいとのこと
(いわゆる、非典型例というものらしい)
主治医からは「移植までたどり着く可能性は1%もない」
と言われて、1歳までに4度のクライシス(肺高血圧の増悪でいのちの危機に瀕する)が起きた。
クライシスが起きた時、状況は想像を絶する。
そもそも挿管をしているので口から管が入っている。
鼻からも薬などを入れるための管が入っていて、
エポプロなどの薬液、導尿の管、動脈から直接
血圧を図るための針が入っている
SPO2血中酸素濃度を測る機械もついていて、
全身管だらけになる。
状態改善のために薬液は通常の数倍いれる。
動くだけで状態悪化するため深い鎮静をさせる。
それでも動くことがあるので筋弛緩剤を入れる
こともある。
深く鎮静させると消化器系も止まってしまうため、
体内の水分が排出されにくくなり、全身がむくむ。
そうした状態の中で「どう生きるかではなく、
これからはどう看取るかを考えてくれ。
後悔ないように」と医師に言われ、会社を休んだ
泊まり込みで傍にいて、夜中もずっと見ていた。
夜中ずっと、ベットの隣のソファーで暗闇のNICUに
いた事を思い出す。たまに看護師さんがケアをしに
来てくれる
こんな世界があるんだなと。

「何かさせてあげたいことはないか」と聞かれたので、
生まれてから一度も病室を出たことが無かった我が子の
ために「空を見せてあげたい」と伝え、窓際のベットに
移らせてもらった
僕の兄弟や妻の祖母にも特別に会わせてもらえた。
たくさんの管に繋がれ、肌も荒れている状態だったから、ひ孫を初めて見た妻の祖母は泣いていた
もっともっとかわいい状態で会わせてあげたかったな。
そうした状態を何とか乗り越えて今がある。
次回は在宅ケアについて改めて書きます。
【今日の気になった言葉】
恥ずかしくて死んだやつは一人もいない