今回は在宅ケアについて書きます
■概要
在宅ケアは障害や病気はありつつも、
状態が安定して、GCU等から出られる子達が
自宅で訪問看護やリハ、相談員の協力を得ながら
ケアを受けるもの。
■医療的ケア児の数
約2万人の医療的ケア児が存在していて、
この10年で倍増している。「コウノトリ」という
TBSドラマでもよく出てきていたけど、医療の発達で
救える命が増えたことが背景にある。
病気や障害の程度は千差万別だけど、
気管切開だけしてて、普通に動き回ってる子
(いわゆる、動ける医療的ケア児)もいる。
■多様なサポート
市区町村や子供の状態、家庭環境にも依るけど、
うちの場合はほぼ毎日訪問看護で、看護師さんが来訪。
入浴などのケアを1時間行っている。
週に数回、理学療法や栄養士、発育のケアの方など、
多くのサポートを頂く。
呼吸器や点滴をしている子(我が子)の場合は
物理的に動きが制限されたり、そもそも色々な
感染症予防のために外に出ることが少ないため、
社会的つながりや子供にとっての刺激にはとても良い。
消防などにも連携されていて、万が一医療的ケア児の
家から救急の、通報があると、どういった症状の子
なのかが、事前に伝わっている(らしい)
■行政・福祉事務所
病院(医師)から意見書や診断書をもらい、障害者認定
や、例えば座位保持出来ない場合はバギー製作に必要な
補助金申請のために子育て支援課や障害福祉課へ行って
申請、認定を受ける事が多い。
福祉事務所で様々な行政支援の説明を受けたり、
保健所へ行って小児慢性特定疾病の申請を出したりする。
どういった支援を受けたら良いのかについて、
介護の世界でも介護計画を立てる人(ケアマネジャー)
がいるように、障害の世界でも「相談支援専門員」が
いて、週何回、何時間支援を受けられるか、受けるべきかを計画してくれる。
その計画に対して行政がOKNGを出したり、
そもそも訪問看護ステーション(介護事業所)の
人的リソース的に支援が出来るか、等の調整がある。
ちなみにこうしたときに社会福祉協議会というところが
出てくるが、行政機関のように見えて、コレは民間団体
なんだそう。
■市区町村での差異
実はそうした支援は市区町村の予算で賄われていることが多いので、居住している市区町村によって、
受けられるケアの手厚さが違う。
他にも車椅子等などの補装具も、
半分は市区町村、残り半分を国と都道府県が折半する
ため、同じ申請を出しても市区町村によって承認内容は
変わる。
■相談支援専門員
また、障害の相談支援専門員さんは、とても大事な
仕事にも関わらずとても報酬が低い。
介護の方のケアマネの場合は、介護保険適用の数が
まずとても多いのと、介護を必要とする人の状態変化
は障害者より大きいので頻繁に計画見直しがあるため
数量が全然違う。
■在宅ケア機器・PHILIPS
我が子は人工呼吸器をつけている。
多くの人工呼吸器をつけている子供を見てきたけど、
Philips社製の呼吸器を使っている人が大半。
呼吸器は加湿器を必要とするため、常にセット。
加湿器に水を供給するための水が入った袋は常に
吊るしていて、日に1-2回交換が必要。
(地味に面倒)
呼吸器に酸素を供給する「酸素濃縮器」も必要になる。
呼吸器、濃縮器、加湿器、水がセットという感じ。
呼吸器は小型化が進んでて「Vivo」などはかなり小さい。
外出時などはとても楽になる
(と思う。ウチは小型モデルは使えてない)
酸素濃縮装置は傾けると壊れてしまうし、
とても大きいので、外出時は酸素ボンベを使う。
ボンベもPHILIPSが大体6本は常備できるよう
供給してくれる。ウチは2リットル設定だから、
一本で大体2-3時間位はもつかな。
加湿器は、PHILIPS提供ではあるんだけど
製造は海外のメーカー。加湿器は、他の機器が充電が
できたり小型化したり改善が多い中では不便。。
充電はできないし、車にも詰めない。小型化もなく。
先程書いたVivoなどは加湿器付き?みたいな改善が
あるらしいのでとても期待される。
ここまで書いておわかりように外出時はとても大変。
上記に加えて、救命のためのアンビューバッグだったり
血中酸素濃度を測る機器などもある。
胃ろうから数時間かけて食事を摂る子の場合は
その食事の袋や管、シリンジなども必要になる。
■セコム
警備会社のイメージが強いセコムだけど、
実はこうした在宅ケア児への薬や薬液の提供も
している。
在宅ケアの周辺情報はこんな感じです。
ウチで在宅始まったときはこうした周辺情報が
あまりなかったので、ざっとまとめてみました。
長くなり過ぎましたね、すみません。

次回は、もう少しリアルな生活状況や、
保育園や学校などについて書きたいと思います。