経済的自立にあたっては、もしかしたら実は一番大事かもしれないのが「資産の見える化」です。
私の場合は住宅ローンなどの負債がないため、「負債」に関しては説得力のある説明はできないので、ここでは省略させていただきます。
「年間支出の見える化」でもちょっと触れましたが、マネーフォワードMEを使えば、実は資産が一覧にして、いっぺんでわかるようになって、いっけん便利なようにも感じます。
が、マネーフォワードMEには「決定的な欠陥」があります。
マネーフォワードMEでは、実質的なポートフォリオ(株や債券など、金融商品別のシェアのこと)がわからないのです。
残念ながらマネーフォワードMEには、投資信託やETFをそのまま、投資信託は「投資信託」としてETFは「株式」としてしか分類できません。
もともとそれぞれの商品に「日本株」「米国債券」みたいにタグがついているわけではないので、システム上分類できないからです。これではまったく使えません。
投資信託やETFは、金融商品の枠組みにしかすぎません。それぞれの枠組みの中で、日本株や先進国債券などを運用しているので、これでは「自分の日本株のシェアがどのくらいか」はわからないのです。
それではなぜ金融資産別のポートフォリオが必要なのでしょうか?
このポートフォリオというツールこそ、将来的にどのくらい自分がお金が必要か、その目標金額達成を実現する可能性の高い利回り算出のための必要不可欠のツールだからです。
このポートフォリオを作成するため、私の場合は、自分でAppleの表計算ソフトnumberを使ってます(もちろんマイクロソフトのエクセルでもOK)。そして毎月の月末に入力することで月次の総資産額とそのポートフォリオをチェックするのです。
具体的には、個別の金融商品別を表計算ソフトにより、下の「my INDEX資産配分ツール」で使用されている13区分プラス外貨の14区分で分類します。
なぜなら、このサイトを使うと過去実績に基づく想定リターンとリスクを簡単に算出できるから。
なお、外貨はmy INDEXでは現金枠ですが、外貨は為替影響が大きいし、外貨建てと円建てのシェ
アをチェックしているので、個別に分けます(これも重要)。
具体的な資産配分ツールの分類は以下の通りです。
![画像](https://assets.st-note.com/img/1703053351004-yw9TDycvK4.png)
この分類に沿うように、表計算ソフトで資産を分類して整理。なお貯蓄型保険は「現金枠」に入れておきます。
最初にその「14区分シート」を用意します。
そのあと14区分別の個別シートを別途作成します。
例えば「現金」のシートには、「列」単位で個別の銀行の預金や郵便局貯金、証券会社MRFなど、を入力します。同じように「先進国債券」シートには、先進国債券のインデックスファンドなどを毎月入力します。
私の場合は、自分名義のほか、妻の名義もあるので妻承知の上で2名義分作成し、後で合計させています。
この入力時に便利なのが、実はさっき[使えない]と言ってしまったマネーフォワードME。
資産の内訳表を見ると一覧で、金融商品別になってるのでnumberへの手入力が、簡単にできます。
そうして最初に作成した「14区分シート」に、14区分別に毎月の資産額を自動計算させた結果を算出するための計算式を入力し、ポートフォリオを完成させるのです。
以下は、そのポートフォリオを更にビジュアル的に見やすいよう自分なりに整理した表です。
表中に「バランス型(※)」とあるのは、ラップやバランス型の金融商品の場合はポートフォリオの分解が実質不可能なので、そのまままとめて入力しています。
※バランス型
今でも預金がわりに損失抑制型のバランス型投資信託「オーケストラファンド」を保有。
手数料が2.6%と驚異的に高いアクティブファンドですが、損失抑制型として現時点ではよく機能していると思っています。
ここで問題なのが、私も投資初心者に勧めている世界株(オールカントリー→最近は略して「オルカン」というらしい)の投資信託です。
私も当然ながらオルカンに相当に投資していることもありますが、オルカンも強引に14分類に分解しています。
例えば一番売れている「eMAXS slim世界株インデックスファンド」の場合、最新の運用報告書を見ると以下のような構成になっています。
![画像](https://assets.st-note.com/img/1703055217838-mS4cS17uOR.png?width=800)
例えば「先進国株」枠の数値を算出する場合には、
先進国89.1%ーアメリカ60.6%ー日本5.5%=先進国株23%分
を先進国株に充当します(他の枠も同様)。
こうやって、まずは自分の資産とそのポートフォリオがどのくらいなのか、毎月計算して把握するのです。そうすれば、別途展開予定の自分が想定する目標金額達成のための想定利回りが算出できるからです。
ちなみに、不動産に関しては別途自分の持ち家がどの程度の価値があるのか、マンション価格の相場などでおおよその時価をわかっていればいいのでは、と思っています。
というのも、私たちの場合はずっと住み続けることが前提で購入したので、(引退後の)資産だとは思っていないからです。
ただし最悪、売らなければいけなくなった時のために「どの程度の価値があるのか」は知っておくべきでは、ということです。
以上、資産の見える化でした。