資産運用専門誌の「ダイヤモンドZAI」でアーリーリタイア特集。
橘玲さんやチキリンさんのコメントとともに、アーリーリタイアの事例がたくさん掲載されているので参考になるかもしれません。
アーリーリタイア達成のためのタイプを、コツコツ節約型の「タイプA」で6事例、ガッツリ投資の「タイプB」で7事例、計13事例紹介しています。
◼️タイプA:節約型
こちらは支出にスポットを当てた事例。以下、私の考えや事例も包含しています。節約型は損失リスクがないので確実に資産形成できる方法です。
*節約のポイントは、家・自動車・保険の3大出費。
家 :社宅の利用、または親の家や親名義等による住宅購入(=遺産の事前活用)
自動車:軽自動車、または自動車不要の駅近物件の賃貸または購入
→私もMT好き・外車好きでしたが、月額換算での金額を計算すれば、
その金額のデカさに驚き、よっぽどのカーキチまたは地方暮らし以外
は車を手放すと思います。
保険 :月3万円の保険で30年満期→総支払額1,000万円。皆さん本当に保険
に入りますか?保険は、せいぜい控除の範囲内ぐらいに抑え、その分
積立投資に回すべき。
これに加えて個人的にサブスク系(視聴料、各種会費、携帯などの通信費など)の見直しは、大きな効果が出ると思います。
その他、事例では節約と株主優待でやりくりすることでキャッシュアウトを極力抑えるなど、皆さん計画的かつ堅実です。
アーリーリタイアできる段階になると、金融資産が相当な額になるので、がっつり金利・配当収入を得つつ、資産を極力目減りさせない範囲での支出をしているようです。
◼️タイプB:投資型
事例での資産形成方法をみると、みな相当ハイリスクハイリターンで国内外のリスク資産を運用しています。これを実践するのは相当勇気が必要です。
しかも本誌は投資で儲けることで商売している雑誌ですから
成功事例しか紹介していません。
この周辺にはたくさんの敗退者がいることを忘れてはいけません。
ちなみに、なぜ敗退者になるのか?私の考えでは、みんなが儲かっている時につられて購入し、短期で売却してしまうからです。特にリーマンや今回のコロナなどの暴落局面で恐ろしくなって売却するのは最悪。
暴落局面こそ最も稼げる局面というのが過去の実績に基づくセオリーだと覚えておくといいかもしれません。もちろんこれも確実ではありません。いつでもブラックスワンは飛んできます。
とはいえ、マイインデックス(2020年7月時点)によればほとんどの資産は、この20年で現金と比較してほとんど上昇していますので、投資に目一杯資金投入した人がアーリーリタイアしているのは当然です。なんらかに積立で長期投資していれば、コモディティ以外は全て現金保有を遥かに上回る投資実績だからです。しかも複利計算なので加速度的に増えていきます。
例えば、この20年の平均年率リターンは以下の通り。
日本株:1.9%、先進国株5.4%、新興国株7.5%、先進国債券5.5%、先進国REIT8.4%
過去20年は2000年以降ですからリーマンショックを通過しつつコロナショック後ということですから、波乱万丈のマーケットの恐怖感を味わいつつの成績です。
また紹介事例によっては、太陽光発電投資、IPO投資の短期決戦、高配当株特化、仮想通貨など、私からみたら人生の貴重な資産を恐怖感一杯の超ハイリスクハイリターン投資に人生かけるみたいな事例も多く、こんな恐ろしいことはとてもできません。
本書を読んで気合入れて投資するのは止まりつつ「長期」「分散投資」「低い手数料」「解約しない」をキーワードに慎重な投資を心がけるべき。そうすれば絶対とはいえませんが現金で持っているよりはプラスになる可能性が高い。
それでもブラックスワンは、いつでもどこでも突然飛来することは忘れずに。