未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか 読了 | 52歳で実践アーリーリタイア

52歳で実践アーリーリタイア

52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

 

 

 

不思議な本ですね。近未来の文明論を語るジャレド・ダイアモンド、ユヴァル・ノア・ハラリ、リンダ・グラットン、ダニエル・コーエン、ニック・ボストロムだけかと思ったら、アメリカ社会や北朝鮮の問題に関してのウイリアム・J・ペリー、ネル・アーヴィン・ペインター、ジョーン・C・ウイリアムズのインタビューが掲載されている。

 

まるで別のタイトルの本が2冊合わさって1冊になっているという、世の中こんな本があるんだなと言う珍書です。と言うより単にページ数を増やしたいだけの出版社のトンチンカンな仕業といったところか。

 

それは置いといて、前段の近未来文明論の各研究者のうち、ユヴァル・ノア・ハラリ氏とニック・ボストロム氏の慧眼は際立っている。一方で肝心の大御所ジャレド・ダイアモンド氏は、意外に?マークのことも主張している。狩猟採集民族が現代とは比較しようもない社会なのに持ち上げてしまったり、日本の人口減少の真の問題を理解していなかったり、と著書「文明崩壊」にも散見された誤解が同様にある。またダニエル・コーエン氏も、人間の自我と人工知能の関係性についての知見に?マークの見解があったりという印象。

 

一方でユヴァル・ノア・ハラリ氏の述べる近未来の世界は納得できるものですが、その世界になるにはもう30年ぐらいかかりそうな印象。

 

テクノロジーと時代の進歩は、予想外に早く来るものもあれば。意外に早く来ないものもあります。例えばスマホのような世界は早いなと言う印象ですが、燃料電池車については、中々、普及せず。というより多分普及しない可能性を高く感じます。したがって近未来のテクノロジーというのは、実現するかしないか?よく見極めないといけないなということです。