「ユニクロ帝国の光と陰(横田増生著)」読了 | 52歳で実践アーリーリタイア

52歳で実践アーリーリタイア

52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

Amazon関係の著作での実績ある著者が、膨大な取材にもとづいてユニクロの実態を克明に記した著作。最後の、柳井さんが尊敬すると称した中内功氏や藤田田(日本マクドナルドの創始者)氏というのが将来のユニクロの姿を暗示しているようで不気味だ。しかも競合比較企業としてインディテックスを取り上げ、その究極のMDフローのよってブレの少ない利益を安定的に計上する経営にスポットを当てることで、ユニクロのヒット商品に頼ったブレの大きい経営を暗に批判しているのが印象的。個人的には、柳井さんがいなくなってもこのビジネススキームだったら、ある程度システムとして確立しているので大きく落ち込むことはないと思うが、グローバルのトップ企業になるのは難しいかもしれない。ユニクロの将来性に関心を持ちたくなる印象だ。
その他、玉塚さんの解任劇の内幕は、柳井さんとの確執というより、玉塚さんの人材掌握力の高さによって柳井さんが危機感を持ち、結果として権力闘争的な意味あいが強かったんだなということが分かった。