生存バイアス(Survivorship bias)とは、生存した物のみを基準とすることで誤った判断を行ってしまうことである。生存者バイアスなどとも言われる。
生存バイアスはたくさんの人がもっている認知の歪みです。
私も持っています。
私は音楽性が低いことがコンプレックスのひとつで、
(一般人、音楽鑑賞者としてのふつうの音楽性)
その根拠の一つが、
13年間習っていてピアノも弾けないことだったのです。
13年間習ってピアノが弾けない奴ってふつういますか?
発達障害であることがわかったらそれもそうなのですけど(笑)
(不器用、マルチタスク苦手、曖昧な指示が理解できない、運動音痴という発達障害あるあるを考慮すれば全く不思議はない
注:発達障害当事者が全員不器用で運動音痴なわけではありません
得意不得意は人によって違う上に過集中や興味の偏りを武器にスポーツや芸術を得意とする方もいるようです)
しかし、先日同僚とその話をしていて、
「えー?そんなの普通ですよ!
私なんて2年間赤バイエル抜けられなかったからやめましたよ」
「!!」
なるほど!
普通ピアノって才能(一般にピアノを楽しむだけの才能)がないとすぐやめますよね。
13年間ピアノを習っていたのに弾けないのは私しかいないだろうというのは生存バイアスだったのです。
外見が男性的であることもコンプレックス・・・というかはっきりとした性自認が持てない理由のひとつだったのですが、
その根拠が・・・
心の性が女性であるとあまり思えなかったので一時期男装していたのですが、
胸も潰してないし(過去にも書いたように骨格は男性的ですがムネはあります・・・)単に超短髪でメンズの服を着ているだけだったのですが、
しっかり男性に見えているらしく、
女子トイレで悲鳴を上げられたりしたのですね。
(今twitterフェミニストさんのツイートとか見て、
男装した女性が女子トイレを使うことが性暴力であり非常識なのだと反省しております)
しかし、
たまに見かけるベリショでボーイッシュな服装のお嬢さんとかマダムとか、女性にしか見えません。
むしろかえって女性らしく美しく見える。
なので、私の外見って女性らしくなさすぎじゃね?
と考えていたのですが、42歳の今思えばこれも生存バイアスかと。
だって、
ベリショでボーイッシュな服装の男性的な顔立ちや体型の女性ってもし見かけても普通に脳内で男として処理して認識してなさそう。
しかも、軽い相貌失認があるせいか、
夫等と街を歩いていて気がついたんだけど、
私って女装した男性とか(MtoFさんとかではなく浅草界隈でよくお見かけしたような男性のまま女装した男性さん達)
あまりわからないんですよね・・・。
むしろ女性的で目立つ美人しか男装の女性に見えていなかったのかもしれません。
というわけで・・・。
自閉症スペクトラムには天才が多い!
→なわけねーだろ!
勿論、自閉症スペクトラムにも天才は多いと思いますが、
健常者の天才発出率上回ってないでしょう。
興味の偏りや過集中を活かして・・・
というのはわかりますが、
経済的、社会的に成功することにうまく興味が偏るかどうかは非常に謎ですし、
無理強いしてうまくいくものでもありません。
母は、
「お前は生産的なことをしない」
と口を酸っぱくして非難してきましたし、
夫も
「お前はくだらないことばかりする」
「○○している時間があれば××できたはずだよな」
とまあ、こんな感じです。
彼らの言っていることは正論ですし、
本当に正論で私のためを思って言ってくれているのだなと感じているので、
興味ない「やるべきこと」を優先して真面目にやってきました。
趣味もいくつか面白そうなのを見つけたのですが、
だいたい捨ててきました。
(長年心の支えだった趣味、読書も勤務先の社長が
『本なんか一人前になった人間が読むものだ!』
と仰ったのでそれもそうだな、と思ってやめました
目が悪くなったのももう一つの理由です
これは責めているのではなく、彼らのいうことはもっともだなと私が感じたから楽しくてもきっぱりやめたんです
更に、そんなことでやめられるならそんなに好きじゃなかったと
的外れな精神分析をして追い討ちまでかけてきますが、私としては苦渋の決断なんです)
自閉症スペクトラム全体を見ると就業率は10%程度で
年収ははっきりとわかりませんが、
就業できたところで
知的障害者の平均月収10万8千円、精神障害者の平均月収15万9千円というところからお察しです。
(一般就労含む)
もちろん、能力が低いから就職しがたく給料も低いのは当然ですが、
アスペルガーになると、
私の場合は、一般就労で出来るほうではないけどふつうに働けるし働きたいんですよ。
杓子定規と罵られるほど真面目だし、
特別仕事が遅いとかミスが多いというわけでもありません。
しかし、
企業の8割強が最重視する能力がコミュ力という現状では就労も難しいです。
(人間の語源は『世の中』『世間』であり、もちろんコミュニケーション能力は一番大切なのですが、
企業の8割強が最重視することがコミュ力と言われましても・・・???)
自閉症スペクトラムは美男美女が多い!
→ふざけるな!
そもそも自閉症の大家、レオ・カナー先生が言い出したことなのですが、
カナー先生の患者さんはどうも知的に高度な両親に育てられた良家の子女が多かったようで、
(当時子供の障害を新進気鋭の医師に診せるご家庭ですからそれはそうでしょう)
それなら容姿のよい子供が多いだろうと納得がいきます。
現在ご活躍されている自閉症スペクトラム当事者の方に美男美女が多いのは容易に説明できます。
世間が興味を持つ、好意を持つ、メディアに取り上げられる時点でそれは美男美女が多いでしょう。
実際には、自閉症スペクトラムは肥満児の比率が高いことが明らかになっています。
だいたい、美男美女が多かろうが少なかろうが関係ないじゃん!
外見格差。
そこに容姿関係ないだろ、ってところでいきなり外見を持ち出されるのは非常に腹が立ちます。
生存バイアス。
成功者の話を聞いて参考にしたり、励みにするのは有意義なことです。
しかし、既に傷ついている敗残者を更に追い詰めたり、
勝ったという事実以上に成功者が敗残者をマウンティングする材料にしてはいけません。
私は自分語りとか自慢話をする成功者大好きです。
自分の知らない景色を見るのが興味深いから。
何かヒントになることもあることもあります。
しかも、他人を見下して自分が上になろうとするさもしい人より、私ってこんなに素敵、すごい、こんな工夫をした、こんなものを持ってるという人のほうがずっと好きです。
(インスタの素敵アカウントとか好き^^
ツイッターと違って嫌味やマウンティングなく純粋に素敵な人を楽しめます
自分ではわからない美女の見た風景やコミュ力最高の人気者の見た風景やお金持ちの見た風景って見せてくださってありがとうございますってくらい好き
小説を読んでいるような感覚ですね)
ただし、敗残者にマウンティングやお説教をしはじめると、とたんにあまりの欲深さにうえっとなります・・・。
また、敗残者でも、敗けたという事実以上に自分を追い詰める必要はないと思っています。
私は、敗けたという事実以上に的外れな精神分析や、努力不足などの自己批判をし、自分を追い詰めていた傾向があるので反省したいと思います。
「開き直んな!!
デブス!!ババア!!
馬鹿女!!
色情魔!!
稼ぎが悪い!!
怠け者!!
反省しろ!!努力しろ!!
楽しいことひとつするな!!」
という誰かの罵声が脳内から聞こえてきますが無視しよう。
鬱になって時間を無駄にするより気にしないほうが建設的だと思うので。
私は特に希死念慮はないのですが、
「お前は生きていても無駄飯を喰らって
消費するだけで社会に生産的なこと一つせず
周囲を明るくすることもできないから生きていても意味はないからさっさと死ね」
と常時自殺を薦められている気がするのです。
(被害妄想ではなく、実際死にたいと思ったことより死ねと言われた回数のほうが多い
でも生きてるくらい厚かましく図々しいババアなんです)
というと今度は「人のせいにした!!」と怒られます。
生きてても死んでも何やっても怒られるんです。