
それでは例題2 回答編です!

今回の穿刺図を高速道路で表すと上の図のようになります。こちらを見ながら回答していきましょう。
赤は動脈、青は静脈を、そしてAは脱血、Vは返血部をそれぞれ示しています。橈骨動脈の拍動は良好です。血管の太さは線の太さで表しています。
このシャントについて以下の問いに答えなさい。
問1
脱血は(a良好・b不良)である。
渋滞している道路ですので、動いていないですが車の量は豊富です。ですので脱血はa良好となりますね。
問2
返血圧は(a正常・b高値)である。
渋滞している道路に合流するわけですから、合流車線も渋滞していることでしょう。
ですので圧は高くなります。b高値です。
問3
吻合部でのシャント音は(a高音・b低音・c微弱)で、(a連続・b断続)な音である。
インターチェンジから車線規制部分までずっと渋滞しています。つまり車は流れていません。
流れていないところですのでシャント音はc微弱でb断続的な音となります。
問4
肘部でのシャント音は(a高音・b低音・c微弱)で、(a連続・b断続)な音である。
車線規制が解除された肘辺り以降では渋滞が解消しています。車の流れは良好です。ですが、流れている車の量は少ないと考えられます。
これが、車線規制しているところそのものでしたら、a高音で(狭窄していることを示します)b断続(流れていることを示します)となります。
それ以降でしたら、c微弱でb断続音となるでしょう。
問5
止血困難が予想される穿刺部は、(a脱血のA側・b返血のV側)の穿刺孔である。
脱血、返血いずれも渋滞しているところ、圧が高いところですので、どちらの穿刺孔も止血困難となります。a,b両方です。
問6
この穿刺で予想される問題点は、(a透析中の穿刺部痛・b再循環・c盗血症状)である。
ひとつひとつ説明します。
まず、a透析中の穿刺部痛について、渋滞した高速から一時的に車が下ろされるのが脱血です。つまり道路の車の量が減ることになります。でもここで減った車分のスペースに次から次へと車が入ってくるので、スペースはすぐになくなってしまいます。
スペースがなくなったところに、さらに返血で先ほど外に誘導した車が返ってきますので、高速道路の渋滞密度(血管内圧)はさらに上昇することになります!
これが透析中の穿刺部・血管痛を引き起こします。aは正解です。
b再循環 ですが、これはわかりますね。閉鎖されたに近いスペースの道路で、外に誘導されたり中に戻されたり、渋滞がひどければ同じ車が難解もこのサイクルに入ってしまうことが予想されます。このbも正解です。
c盗血症状は、指先に血液がながれにくくなる状態です。高速道路の流れが良すぎて、下道に車がいなくなってしまう状態です。今回は高速道路が大渋滞で高速道路に乗るのも大変な状態ですので、これは不正解です。
つまり正解は、a,b となります。
いかがでしたか?