人工血管て何? その16 人工血管の本質9 | 日々是シャント 〜群馬のシャント専門医のブログ〜

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その16まで来ました人工血管ですが、まだ話が終わる気配がありません・・・
ある程度きりのいいところで、一旦話題を変えていきたいと思ってます。

前回、前々回の記事を復習しながらついてきてください!

では、なぜePTFE製人工血管は移植すると腕が腫れるのか?

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ズバリ、
人工血管の壁が皮下組織、つまり皮膚の下の組織と癒着する
からなのです!

ePTFE製人工血管の壁は、顕微鏡で見ると小さな穴があいています。

皮下に植え込むと、移植された人間の組織(たとえば、とか)がその穴に入り込んで、あたかも融合したかのように癒着するのです。

簡単に言えば、

人工物なのに、周りの人間の組織となじんでしまう!

ということなんですよね。

この なじむ ことで腕が一定期間腫れてしまうわけです。

次はもう少し、このなじんだことによる結果についてお話しします。