皮膚から遠いところにある表在静脈をシャントにしても体表からわかりにくく、使用しにくい
というお話でした。
それでも、何とか使用することは不可能ではありません。
多少深くても、しっかりと太い血管であれば、腕が良ければ使いやすい、なんてこともあります。
ですが、次のような場合はどうでしょうか?

筋膜の下にある、深部静脈にシャントを作ってしまった場合です。
めったにこんなことはありませんが、
あまりシャントに詳しくない医師が、肘で作成したときにこのように作ってしまった、という患者様を何度か目撃したことがあります。
音はいいけどシャントとしてはとても使えませんね・・・
ただし、
途中までは皮膚の浅いところを走っていた血管が、途中に深いところに潜ってしまう
ということはよくありますので注意しましょう。
次回からはいよいよ人工血管の本質に迫っていきます。