一期一会
いい言葉ですね。
今日は独り言です。
われわれシャント専門医はいつも何を考えてシャントを作っているのでしょう。
その患者様の透析人生のよきパートナーとなるシャントを、一番いい形で提供してあげたいと心から願っています。
例えばシャント作成が必要な患者様に初めてお会いしたときから、
左手前腕手関節付近でシャントが作成可能、おそらく其の次はここ、左手の裏側もシャントはいけそう、少なくとも返血には使える、左右の足にも静脈があり返血にも使える、左なら表在化もOK、右手は肘からしか作れず穿刺範囲は狭い、そして返血静脈もなさそう、右手なら表在化もきついから次は人工血管しかないかな、人工血管は心臓の機能的にも問題ないが、できればお若いのであと10年以上はシャントで行きたいな、お仕事現役なら右手はできるだけ残そう…
など、初めてお会いした時から、その患者様の透析人生と、活動性や利き手、職種から果ては予想される余命まですべて把握します。
そして先ほどの呪文のようなシャント言語を頭の中でつぶやいて、患者様の背景と作成可能なシャントを10年20年先迄考えて
一番いいと思えるシャントを選択します。
余計なお世話、と思われる方もいらっしゃいますよね。
だから、独り言です。