外交史料館が拡大 | 歴史ニュース総合案内

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 外務省が運営する外交史料館の展示室が麻布台ヒルズに移転し、4月8日に新規開館した。黒船外交による開国から1960年代までの資料展示から、現代のCPTPPまで扱うように範囲を拡大した。

 外務省の飯倉公館からお隣でも人通りの多い場所への入居に合わせ、1971年に開館して以来の展示を分かりやすく改装。幕末期の日米和親条約や日米修好通商条約の文書や太平洋戦争の降伏文書など初歩的な歴史でも取り上げられる日本外交史料や亀吉への「日本最古のパスポート」などを見せるのに加えて、常設展示で陸奥宗光ら歴代外務大臣らの名言を飾るシンボル展示「言葉でたどる日本外交」を設け、わかりやすい歴史空間を演出する。独断でユダヤ人への通過査証「命のビザ」を発行して押し通した杉原千畝カウナス領事館副領事の史料やも引き継いで展示する。本館より広かった別館から引き継いだ吉田茂の関連資料もサンフランシスコ平和条約調印文書とは別枠で展示する。

 

 麻布台ヒルズの5階で月曜から土曜の10時から17時半に開館、日曜と祝日に休館、入館無料。吉田五十八が建てた旧館では長く平日の昼間に部分的にしか開館していなかった施設の展示室が長く開館するようになった。外交史料館本館には閲覧室機能が残っている。