国際監修されたフランク・ロイド・ライト展 | 歴史ニュース総合案内

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 米国人建築家フランク・ロイド・ライト(1867~1959)の事績を紹介する特別展「フランク・ロイド・ライト――世界を結ぶ建築」が巡回している。(3月20日から5月12日まで青森県美術館で)。日本での看板作である帝国ホテル二代目本館(犬山の明治村に一部保存)の近くでは、パナソニック汐留美術館で1月11日から3月10日まで開かれた。

 米国のフランク・ロイド・ライト財団が監修して7章で構成。落水荘など8件がユネスコの文化遺産に登録(ライトの人生や事績はその時の記事に)されているライトの建築世界を7セクションで紹介していく。米国の建築物の方が国際的には評価が高く、帝国ホテルでも1923年の竣工に立ち会えなかったが、特別展では帝国ホテルに力点を置いている。とはいえ、最晩年の「大バクダッド計画」や高さ1マイルの高層建築構想「マイル・ハイ・イリノイ計画」などの夢想にまで触れる特別展は海外をより重視している。

 

 本展のために、ライトがつくった帝国ホテルの模型が3Dプリンターで作成された。これは武田五一に贈られた本物の石膏模型が老朽しきったのを受けて、新たに復元したものだ。また、帰米後に取り組んだ市民的なユーソニアン住宅の原寸モデルが磯矢亮介のために用意された。