コロンブス最初の埋葬地 | 歴史ニュース総合案内

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 新大陸への航路を拓いたクリストファー・コロンブス(クリストバル・コロン 1451?~1506)が最初に埋葬された詳細な場所がスペインのヴァリャドリードの修道院跡だったことが、マドリード海軍博物館の調査でこのほど判明した。首都から北のヴァリャドリード県が死亡地なのは分かっていたが、現存しないサンフランシスコ修道院だったことまでは分かっていなかった。

 マルシアル・カストロ研究主任らはマヨール広場となっている場所を地中レーダーで探査して修道院の寸法を調査しながらコロンブス関連の調査を実施。カスティーリャ・レオン州都のヴァリャドリードからの検出物が、アンダルシアのセビリア大聖堂にあるコロンブスの墓から採取された金や鉛の成分と一致しているのを確認した。

 

 ジェノヴァの船乗りだったコロンブスは、国王に冷遇され、未知の新大陸でなくインドに行ったと信じながら帰国中の1506年に痛風で死去した。1509年にセビリアにあった家族の霊廟に移転した。1544年には生前の遺志に従ってエスパニョーラ島のサント・ドミンゴ(現ドミニカ共和国首都)に移動。1795年にはハヴァナに移されたが、1898年にはセビリアに戻ってきた。セビリア大聖堂の墓は、四人の担ぎ手がその棺を担ぐ特別意匠となっている。