ハングルの王の祝日が復活 | 歴史ニュース総合案内

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 韓国行政安全部は11月7日、来年より10月9日を「ハングルの日」として祝日に再指定すると発表した。閣議を経て正式に施行される見込み。7月から行政機能を「ハングルの王」にちなむ世宗市に遷す動きが始まっているが、世宗の威信を更に高めるための一環だ。
 この日は1446年に朝鮮王朝4代の世宗「大王」(在1418~50)が民族の訓民正音を定めた日とされる。独立時は祝日だったが、軍事政権崩壊後の1991年祝日より外された。復活措置は8割の民心の支持も受けている。また、世宗の生まれた5月15日も「先生の日」として孝行する日とされている。韓国政府が自国語の世界普及のために国外90か国で建設している施設の名は「世宗学堂」だ。
 訓民正音(ハングルは日本統治期に命名)は、「独自に文字をつくると、確信犯的な夷狄国家になる」という両班の儒学思想の反発を避けるため、王の手により集賢殿で極秘に進められた。そのため、記録資料が乏しく、成三問ら死六臣の一部も執筆に携わった原典本『訓民正音解例本』の内容研究が進むまでは、10月29日がハングルの日とされていた。パスパ文字系の要素も取り入れられた原初のハングルは、現在の物とは少し形が異なっている。