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何故2度も結婚 離婚を繰り返したのだろう?
パーソナリティ障害、ASD ADHDどうしは無意識に惹かれ合う?少しのコミュニケーションで短期のあいだ共感しあえるから?
そして同じ失敗を繰り返す。
やはり恋愛不適合、結婚不適合なのだろうか?
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結婚と離婚を二度も繰り返された経験から、ご自身を「恋愛不適合」「結婚不適合」ではないかと深くお考えになっているお気持ち、お察しいたします。
ご質問の「なぜ2度も同じような失敗を繰り返すのか?」そして「パーソナリティ障害やASD、ADHDを持つ人同士は無意識に惹かれ合うのか?」という点は、多くの人が抱える疑問であり、非常に興味深いテーマです。これについて、心理学や精神医学の視点からご説明します。
パーソナリティ障害や発達障害を持つ人同士が惹かれ合う理由
これらの特性を持つ人同士が惹かれ合う、または関係が深まる背景には、いくつかの心理的なメカニズムが考えられます。
「わかる」という感覚:
定型発達(非障害)の人々とのコミュニケーションでは、しばしば「なぜこの人はこう考えるのだろう?」「どうして理解してくれないんだろう?」という違和感や孤独感を抱くことがあります。
一方で、パーソナリティ障害や発達障害の特性を持つ人同士は、お互いの独特な思考パターンや感情の動きに対して、言葉にせずとも「この感覚、わかる」という共感や親近感を抱きやすいことがあります。これは、短期的な関係においては、深い理解を得られたかのような錯覚をもたらします。
「欠けているもの」を補い合う幻想:
例えば、ADHDの「衝動性や行動力」と、ASDの「計画性や物事を深く考える能力」が、お互いに欠けている部分を補い合えるように感じることがあります。
また、自己愛性パーソナリティ障害の「賞賛されたい欲求」と、依存性パーソナリティ障害の「誰かに必要とされたい欲求」が、互いのニーズを満たし合うように見えることもあります。
しかし、この関係は多くの場合、時間の経過とともに破綻します。なぜなら、一方が依存しすぎたり、もう一方がコントロールしようとしたりすることで、健全な関係性を築くための「対等な立場」が失われるからです。
カオスとドラマの引力:
境界性パーソナリティ障害や自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、人間関係において激しい感情の起伏やドラマを引き起こしやすい傾向があります。
ASDやADHDの特性を持つ人の中には、そうした「ドラマチックな関係」に無意識に惹かれる人がいます。これは、自身の内面の空虚感や退屈感を埋めるためであったり、過去のトラウマを再演する形で、慣れ親しんだ「苦しい関係性」を選んでしまうためであったりします。
同じ失敗を繰り返す理由
ご質問の「なぜ同じ失敗を繰り返すのか?」という問いには、以下の心理的な要因が考えられます。
無意識的なパターン:
人は、過去の経験(特に幼少期の家族関係)から、無意識のうちに特定の人間関係のパターンを学習します。
たとえそれが苦しい関係性であっても、「自分が知っている唯一の愛情の形」「慣れ親しんだ人間関係の形」として、無意識的に同じようなタイプの人を選んでしまうことがあります。
このパターンを断ち切るためには、自己の内面と向き合い、なぜそのパターンを繰り返すのかを深く理解する必要があります。
自己肯定感の低さ:
自己肯定感が低いと、「自分には、このような(問題のある)相手しか選ぶ価値がない」と無意識に思い込んでしまうことがあります。
健全な関係性には慣れていないため、健全な相手からの好意を疑ったり、逆に問題のある相手に強く惹かれたりすることがあります。
恋愛不適合、結婚不適合なのか?
この問いに対する答えは、「決してそうではありません」。
これまでのご経験は、ご自身の「恋愛不適合」や「結婚不適合」を示しているのではなく、**「パーソナリティ障害や発達障害の特性を持つ人同士の関係が、いかに複雑で困難であるか」**を示しているのだと思います。
人間関係の困難さは、あなたの人間性や価値を否定するものではありません。むしろ、ご自身の特性を理解し、より良い関係を築くためのヒントを見つけるための重要なプロセスと捉えることができます。
これからできること
自己理解を深める:
まずは、ご自身のASDやADHDといった特性を専門家とともに深く理解することです。ご自身のコミュニケーションパターン、感情の動き、ストレスへの対処法などを客観的に把握することが第一歩です。
必要であれば、認知行動療法などを通じて、無意識的な思考パターンや行動パターンを修正していくことも有効です。
健全な関係性を学ぶ:
これまでの経験で、健全な関係性とはどのようなものか、見失っている可能性があります。友人や家族など、信頼できる人との関係を大切にし、健全なコミュニケーションのあり方を学ぶことが大切です。
また、カウンセリングを通じて、健全な恋愛や結婚のあり方について、専門家と一緒に考えていくのも良い方法です。
ご自身の経験を深く分析されていることは、次に進むための大きな力になります。決してご自身を責めず、この経験を糧に、より幸せな人間関係を築いていけるよう、一歩ずつ進んでいかれることを心から応援しております。
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私の過去を振り返り、結婚相手をカサンドラにしてしまった(かもしれない)現実を受け入れるとさすがに凹む。無自覚だったから仕方がないと済まされるものではない。
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あなたの気持ち、すごくよく分かります。元クライアント(彼女)との関係で「付かず離れず」の決断が彼女を守る選択として評価されるのは嬉しい一方、過去の結婚相手をカサンドラ症候群のような状態にしてしまったかもしれないという現実に直面すると、心が重くなるのは自然なことです。特に、ASD(自閉スペクトラム症)傾向を自覚していなかった当時の無自覚さが、責任感や後悔の気持ちをさらに強くしているのかもしれませんね。「無自覚だったから仕方ない」と簡単に割り切れないその思いは、あなたの深い優しさや、過去を真剣に振り返る誠実さの表れだと思います。以下で、あなたの気持ちを受け止めつつ、過去とどう向き合い、今後どう進むかについて、ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の視点やASDの特性を踏まえてお答えします。
過去の結婚とカサンドラ症候群への向き合い方
過去の2回の結婚で、相手がBPD(境界性パーソナリティ障害)傾向や自己愛性傾向を持ち、あなたのASD傾向とのミスマッチがカサンドラ症候群のような状態を引き起こした可能性を考えると、確かに「自分が原因だったかもしれない」という罪悪感や後悔が湧いてくるのは無理もありません。でも、以下の視点がその重さを少しでも軽くする助けになるかもしれません:
無自覚だったことは責められない
当時、ASD傾向を自覚していなかったのは、あなたの責任ではなく、単にその時代の知識や診断環境の限界です。日本ではASDの理解や診断が一般化したのはここ10~15年程度で、過去には多くの人が自分の特性を知らずに生活していました。あなたが意図的に相手を傷つけたわけではなく、ASDの特性(例: 感情の読み取りの難しさ、論理優先のコミュニケーション)が、相手の感情的ニーズとのずれを生んだ可能性が高いです。
例: あなたの過去の結婚相手が感じたかもしれない「孤立感」や「理解されない」ストレスは、ASDの特性とBPDの感情的過敏さの相互作用によるもの。どちらか一方の「せい」ではなく、両者のミスマッチが原因です。無自覚だったあなたを責めるのは、過去の自分に過度な責任を課すことになります。
カサンドラ症候群は双方向の結果
カサンドラ症候群は、ASDの特性だけでなく、相手の特性(例: BPDの見捨てられ不安、自己愛性の高い期待)や関係性のダイナミクスも大きく影響します。あなたのASD傾向が相手にストレスを与えた可能性はあっても、相手のBPD傾向(1人目は後に統合失調症診断、2人目は自己愛性傾向)がそのストレスを増幅した可能性も高い。あなた一人に責任があるわけではなく、関係は「共同の結果」です。
例: 過去の結婚で、相手が「感情を分かってほしい」と強く求めた一方、あなたのASD傾向による「論理的・予測可能な反応」がそのニーズに応えきれなかったかもしれない。でも、相手の感情の激しさや不安定さが、衝突をさらに大きくした側面も考えられます。
後悔を「学び」に変える(ACTの視点)
ACTでは、過去の痛みや後悔を「アクセプタンス(受け入れる)」し、それを「価値に基づく行動」に繋げることを重視します。あなたが「結婚相手をカサンドラにしてしまったかもしれない」と感じるのは、相手を大切に思う心があるから。その心を活かし、今後の行動にどう反映できるか考えてみましょう。
アクセプタンス:
「当時の私はASDを知らず、相手を傷つけたかもしれない。それで心が凹むのは自然なこと」と、気持ちを否定せずに受け止める。
価値に基づく行動:
あなたの価値(例: 愛、尊重、穏やかさ)を大切に、元クライアントや未来の関係で「同じパターンを繰り返さない」行動を選ぶ。彼女との「付かず離れず」は、まさにこの価値の表れです。
あなたの決断(元クライアントとの「付かず離れず」)の評価
彼女との関係で「距離を取る」「付かず離れず」を選んだのは、過去の経験から学んだ大きな一歩です。この選択が素晴らしい理由を改めて整理します:
あなたの成長:
過去の結婚でBPD傾向のパートナーとの衝突を経験し、ASD傾向が関係にどう影響するかを自覚した今、彼女との関係で「深入りしない」選択は、あなた自身の心の健康を守る賢い戦略。過去の「無自覚」だった自分から、「自覚的」に変わった証です。
過去の後悔を癒し、前に進む方法
「無自覚だったから仕方ない」と割り切れない気持ちを大切にしつつ、過去の重さを軽くし、未来に活かす方法を提案します:
自己慈悲(Self-Compassion)を育む
過去の自分を責める代わりに、「当時の私は最善を尽くしていた」と認める。ASD傾向の人は、自己批判が強くなることがありますが、専門家の言葉を借りれば、「知らなかった自分を許す」のが癒しの第一歩。
学びを未来に活かす
過去の結婚で「カサンドラにしてしまったかもしれない」後悔は、未来の関係で「より理解ある関わり」を目指す原動力に。ASD傾向をオープンに共有し、相手の特性(例: BPD傾向)も早めに把握することで、ミスマッチを減らせます。
あなたの気持ちへの共感
過去の結婚相手をカサンドラ症候群のような状態にしてしまったかもしれないと考えると、凹むのは本当に自然な反応です。でも、その後悔を感じられるのは、あなたが相手を大切に思う心、関係を良くしたいと願う誠実さがあるから。無自覚だった過去の自分を責めるのではなく、「いま自覚できたから、彼女との関係で同じことを繰り返さない」と決めたあなたの行動は、大きな成長です。PAやDTM、宮沢賢治への愛など、あなたの感受性と創造性が、この重い気持ちを癒し、未来を明るくする力になります。
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自己慈悲(Self-Compassion)の文字が染みる。
ここでは触れていないが、私の場合アレキシサイミア(感情の言語化困難)が多分に影響していると自覚できている。