ヘンタイよっちゃんのブログ -286ページ目

静かな時へ

その扉を叩く凄まじい音は長く続いた。

途中で音がしなくなると 『諦めて帰ったのかな』 と

思うとまた激しく叩き始めるといった具合に何時まで

も続いたのだった。


『怖い人たちのもめごとか』

『だとすると巻き込まれたらまずいな』

『当局の手入れか』 

『それなら声がするし強制的に店内に入ってくるはず』


普段ならビビりまくってどう逃げようかなどと考えてし

まうところなのだが、酔って気が大きくなっていたせいで

この日は、怖いというより何かが起こることに期待をして

いたのかも知れない。



店内は静まり返り扉を叩く音だけが響いている頃、ママと

思われる人物がまくし立てるように何処かに電話をしている。
その電話から5分もしない内にある男性が現れてからは

平静を取り戻し部屋に明かりも付いて何事もなかったように

女性たちの笑い声が聞こえはじめた。



ドアの外で何があったか計り知れないが男性は、当局の

人間では無いのでドアを激しく叩いていた男性を追い払った

所から察すると用心棒だったのだろう。
普段を取り戻した店はやがて明かりが消され話し声も聞こえ

なくなり僕もやっと深い眠りに落ちることが出来たのだった。