剃毛
準備から戻って来たHさんが僕の身体を温かいタオルで
拭き始めた。 Hさんの顔が紅潮しているのは気のせいだ
ろうか。 身体を拭き終わってから左わきの下の剃毛が始
まった。 若くて美人の看護婦さんが僕のわきの下の毛を
剃っている姿に何か変な気持になってくる。 卑猥で淫靡
な感じがするのは僕だけだろうか。 Hさんも紅潮させた顔
でその部分を凝視しながら丁寧に進めてくれる。 恥ずか
しがりながら剃毛してくれている姿が妙に可愛いかったり
もする。
もう少しで左側が終わる頃、新人の看護婦さんがHさんを
呼びに来て左側が終わったら呼び出されたほうに行ってし
まい、結局僕の右側のわきの下の剃毛は忘れ去られてし
まった。 たしか 「自分で剃ってね」 などと言って慰めて
くれていたような気がする。
その後手術当日の担当看護婦さん、麻酔医師がそれぞれ
丁寧で分かり易い説明をしてくれて、執刀にあたる医師3人
は僕のところに挨拶に来てくれた。
その夜は下剤とねむり薬を飲んで翌日に備えたのだった。
つづく