ぎゅうどん!
「ねぇよっちゃん牛丼食べたことある?」 とおもむろにあひるちゃん。
「よく食べるよ」
「吉野家の牛丼食べたことある?」
「うん。よく行くよ」
「あひる、牛丼食べたことないの」
「だから食べたいの」
「吉野家の牛丼」
ん
「美味しい?」
「おいしいよ」
「あひる吉野家の牛丼食べたい」
「このお店の傍にもあるじゃん」
「あひる行けないの」
ん?
「女の子一人でも食べているの見るけど」
「あひる入れないの」
「友達と一緒でも入れないの」
普段のあひるちゃんは女の子がとても口に出して言えないような
ことも平気で言ってしまうのに、変なところで女の子になっちゃうんだな。と
思ったものだった。
僕に連れて行って欲しいということだったのかも知れないが、
鈍感なので気付かなかったことを後になって後悔したものだ。
それ以来、あひるちゃんの口から 「牛丼」 の言葉を聞くことも
なかったし、僕も会話の糸口を掴めずにそのままになってしまった。
あひるちゃん、ぎゅうどん食べること出来たかな。
よーく考えると、やっぱり女の子は入り辛いお店なのかな。と思う今日この頃であった。
つづく