福島の野菜を買ってもらうのも大事だが・・・逆方向も。 | あぶぐまの里にっき

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阿武隈の地に移り、昔ながらの農とくらし、技の継承を目指していたが、原発事故で自然・社会環境、自分の心も全てが変貌。

原発事故後、いろいろなかたから次のような優しい言葉をいただきました。
あなたや福島の農家の農産物を買ってあげるわよ・・・。私はもう年だから放射能の影響の少ないから・・・。
などと、とてもありがたく受け止めています。
生活の経済性を考えると、せっぱつまっている人もたくさんいます。

しかし、ここに住んでいると、福島の野菜を届けるよりも、福島で安全な野菜を食べるほうに目が向きます。今、福島の子どもや妊婦に県外などの安全な食べ物を流通させようという動きも出てきているようです。経済的な問題よりも、さしせまった体の問題。人は最終的にはお金がなくても水や大地、空気があれば生きていける。しかしそれらが今汚染されている。という知人の明言がいつも頭にうかびます(是非みてみてください・・・http://www.youtube.com/watch?v=5u7IHEqrDLA



私は今は作付けしていないし、やったとしてもたくさん出荷するほどはないのですが、知人の農家はたくさんいます。そして都会などから買ってやると声もかけていただく。しかし、汚染地区のものや、近隣で出荷制限になっているものは、あまり積極的に流通させたいとは思えません。しかし、これは私の主観なので、送ってほしいという強い要望ならば送ることもできると思います。今は山菜が出ている時期ですが、多種多様な農産物が出てくるのは一ヶ月後です。

先日、送ってほしいという声に応えて石川町のシイタケを送るという話になったのですが、そろそろ送れるという段階になったところで声をかけていただいた側からキャンセルされてしまいました。どういう理由かはっきりしませんが、放射能と農作物のことを調べられてシイタケはやめておこうと決断されたのかもしれません。

食べてもらえるのは非常にありがたいです。でも、ちゃんと汚染や体への影響について納得していただける方に食べてもらえたらいいなと思います。