ほまげの組立進行中。

一番ムズい場所は既に終わってしまった気がします。

 

 

紙のカスを取り去る

 

さて、接着を終えた部材には、癒着抑制で使っていた紙がびっしり付着しているわけですが、

 

そんなものは水を少し付けて、#120で軽くコスれば、

 

ホラ、取れた。

 

水平ブロックを全部接着し終わった段階で、この赤丸を付けた接着部ね、ココに水平段差が出来ていない事が大切です。

人差指の指先の感覚が大事。指で触ってみても、まったく接着段差を感じません。ということは、段差があったとしても100ミクロン未満だと推定できます。そこまで追い込めていれば、サンダーでやすって接着すれば密着度100%になります。


 

斜め接着

この工程はちょっと思案しました。

 

斜めから、どうやってテンション掛けて接着するか。

斜め方向へ引っ張るには、何か引っかかりを作るための治具が必要となります。

仮にそれが巧く出来たとしても、斜め方向から高張力を掛けると、板がぬるりとズレてアライメントが狂う可能性があり。はて、どうしたものか。治具を自作するか、それとも・・・

 

色々考えて、重力を使うことにしました。原始的ですが、「オモリで抑えつける」。

 

できるだけ斜め板が地面に水平となるよう、箱の方を傾斜させてセットアップします。

 

そうしたら、接着剤を塗布してから、素早くオモリを乗せる!

 

指先で位置を微妙にアライメントしながら、調整します。

生乾きになるまでは、たまに触りながら、ズレないように監視します。

 

手前の真鍮製の円柱が3.2kg。奥の平板みたいなのは、鉄板を何枚か固めてバインドしたもので、3.8kgほどあります。

トータルで8kgといったところ。全然足りない、本当は100kgクラス荷重したいところですが、スリップするよりはマシ。こんなもんでも十分密着はします。(喰い込まないだけ。)

 

奥の鉄板は、まだ私が中坊の頃、近所の鉄工所みたいな所へ行って、

 「あの、このへんの要らない鉄板って貰ってもいいでしょうか。」

 「好きなだけ持っていきな。」

と言われ、頂いてきたもの。持ってきたカバンに入る量と、一時に運べる質量で、トータル20kg未満しか持って帰れなかった。肩に食い込んでヒイヒイ言いながら持って帰ったのを思い出します。良い時代でした。今では考えられないようなエピソードです。手前にある真鍮製の円盤だって、近所の中古電子ショップみたいな所で

 「これって、幾らくらいするんですか?」

 「いいよ、持っていきな。」

と譲っていただいたもの。3.2kgの真鍮の塊ですよ?今、まともに買ったら幾らするのでしょうか。一番最初に使ってたアナログプレーヤーだって、「500円でいいよ。」と言われ、中古ショップからタダ同然で譲ってもらったものだった。私のオーディオって、そうした大人に貰った愛で出来ているんです。私はこの真鍮円や鉄板は棄てられないです。実は今でも、制動材として目立たない所へ設置されていて、ウチの音を作るのに無くてはならない存在になっています。

 

 

位置をひっくり返して、もう片方の斜めバッフルも取り付けします。

乗っている位置から判るように、「浮いてしまいそう」な方へ重心を移動して調整しているんですね。

 

この状態のままだと接着剤がやや少なめなので、半乾きになってからひっくり返して、裏側にボンドを増し盛りしています。

 

 

何度かご紹介しているように、米国製のウッドグルーの性能は凄まじく、乾燥すると「木」よりも強固な存在になり、カチカチに固まります。ハンマーで接合部を叩き割ると、「ボンド」ではなくて「木」の部分が粉砕されて割れます。つまり、木よりも強固な存在だということ。この物性が補強としても有効に働きます。芋継ぎでも「木工ボンドでのほぞ組み」を上回る構造強度になります。

 

本日はここまで。

ここから先は、屋外作業も交えた調整をしないと先へ進めないため。体力&ヒマが出来たらやります。

Andromedaは全70数回の連載でしたが、これほど遅々とした進行では、このスピーカーは100回を越えてしまいます。さすがにそれは引っ張りすぎ、恐怖しかありません。途中をはしょるしかない。