南極・北極科学館入口の「蜂の巣岩」

南極の強風で穴ぼこだらけハチ

 

 

 

国立極地研究所「南極・北極科学館」のつづきです。

 

地球上で最も多くの隕石が見つかる場所、南極。

その数は、国際隕石学会に登録されている隕石の70%以上にも及ぶ。

今日はそんな南極隕石についてメモです。

 

 

▼前回はこちら

 

 

 

 

南極隕石を見る

 

岩石・隕石コーナーでは、貴重な月隕石や火星隕石をはじめとする実物資料を展示。

 

▼月隕石(斜長岩質角礫岩)


月隕石は、小惑星が月に衝突した際に月表面の岩石を削り、宇宙空間に弾き飛ばしたもの。

この隕石は鉄やナトリウムなどの元素に乏しいことから、月の裏側から来たと考えられるそう。

 

 

 

▼火星隕石(ナクライト)


火星隕石も、月隕石と同様にして地球へ飛んできたもの。

含まれるガス成分が火星の大気と一致。水が存在しないとできない鉱物を含み、火星に水が存在した証拠となる。

 

 

 

 

流れ星隕石の宝庫「やまと山脈」

これらの月隕石や火星隕石は、昭和基地から南西300kmに位置する「やまと山脈」から採集されたもの。

 

多くの隕石が採集される南極でも、集中して見つかるのは「やまと山脈」と、米マクマード基地から北230kmにある「アランヒルズ」の2ヶ所だけAstroArts

日本が世界で一、二を争う隕石保有国であるのは、こうした地理環境も大きいようです。

 

 

 

 

▼石質隕石 (採集地:南極横断山脈アランヒルズ)


南極で発見された最大の石質隕石の一部、重さ100キロ以上。

表面が黒っぽいのはフュージョンクラスト(溶融皮殻)といい、大気圏を通り抜ける時に大気との摩擦で表面が融けたことによるもの。

 

 

▼鉄隕石(採集地:南極横断山脈デーリックピーク)


南極で発見された最大の鉄隕石。どろどろ!

鉄隕石は「母天体の核にあたる部分」と考えられており、地球中心部の物質を探るための重要な手がかりとなる。

断面を磨くと、鏡のようにピカピカになったり、独特の縞模様が出てくるものがある。

 

 

 

 

南極に隕石が多いワケ

 

南極で多くの隕石が見つかるのは、とりわけ南極に集中して隕石が降ってくるということではなく、南極の環境によって見つかりやすくなっているからだという。

 

 

南極大陸に隕石が落ちる右矢印氷の中に埋もれる右矢印氷が海岸へと流れていく右矢印その一部が山脈でせき止められる右矢印やがて氷が解けて隕石が露出する右矢印人が発見する、という流れ。

 

 

隕石探査の様子。こんな、雪の上にボトッと落ちてるとは!

 

 

などなどでした。あと少しつづく…もいもい流れ星

 

 

 

 

おまけ

顕微鏡で岩石や隕石を見られるコーナーが

軒並み休止中で残念だった泣くうさぎ

 

あと、楽し過ぎて気付いたら閉館10分前で
ショップ終わってたのもショックだったえーん
どっちもいつかリベンジしたい

南極・北極科学館ウェブサイト

 


 

隕石でわかる宇宙惑星科学 (阪大リーブル 51) [ 松田准一 ]

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