楽しかったヒンドゥーの神々の物語@古代オリエント博物館の覚書、その3。ちんたら続けます。

 

 

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前記事で触れました「ヴィシュヌの10化身」は、こちらの雲母絵にもたくさんいらっしゃいました。

作者不詳 19世紀中頃 黒田豊コレクション

 

薄いシート状の白雲母(南インドに分布)に描かれた小さな絵。

つるつるの透明シートと鮮やかな色がセル画みたいだなと思ったけど、裏面から彩色するセル画やガラス絵とは異なり、雲母絵は表から描いている。

 

19世紀半ばのものが多く残るインドの雲母絵は、ヒンドゥーの神々や風俗などが描かれ、植民地時代のイギリス人に人気だったそうです。


着せ替えカードなんてものもあった。

作者不詳 19世紀中頃 黒田豊コレクション

これもイギリス人向けかな。大人用?子供用?どのように使ったのだろう。

 

 

 

そんな雲母絵で特に目を引いたのが「ガルダに乗るヴィシュヌ」

 

待ってガルーダに乗るってそういうんだっけ?おっさんが担いでる!!

 

ガルーダってもっとこう、厳しい紋章とか彫刻になってたり、ゲームとかでもかっこいい召喚獣だったりのイメージなのに…私の知ってるガルーダとだいぶ違う🤣

 

しかし少し調べてみたら、ガルーダの姿ってすごくバラエティ豊かなのですね!とてもよいです。

 

 

以下は展示外ですが、なんとも魅力的なガルーダのみなさん!

《ヴィシュヌとラクシュミを運ぶガルーダ》c.1820

 

 

Vishnu on Garuda, 1723ー1727, ブルックリン美術館
 

 

《ガルーダに乗るヴィシュヌに敬意を示す聖仙ナーラダ》19世紀後半

 

 

《ガルーダに乗るヴィシュヌ》500年 クリーブランド美術館 (Wikimedia Commons)

 

 

Vishnu carried by the Sunbird, Patan Durbar (Wikimedia Commons)

 

 

suparna, State Archaeological Museum (Wikimedia Commons)

 

もはやどれが標準形態なのか?ますます好きになりましたガルーダ。

 

 

 

鳥に乗った神々、ほかにはブラフマーカウマーリーの絵も魅力的だった。

《ブラフマーと二人の男たち》19世紀 黒田豊コレクション

 

仏教の梵天にあたる創造神ブラフマーは、ハンサ(白いガチョウまたは白鳥)に乗っている。かわいいニコニコ

 

かわいい上に、至高の精神や究極の現実あるいはブラフマン(梵)を象徴し、その飛翔は解脱を意味するなど、すごかりしガチョウさんにあられます。hamsa

 

 

 

処女神カウマーリー。

作者不詳《カウマーリー女神》19世紀後半
 

カウマーリーって、孔雀に乗ってる女神じゃないの?これは…カラス?黒い孔雀?

ダイレクトに“乗ってる”感も好き。

 

本作は、参拝土産の神様絵として発展した「カーリーガート絵画」のひとつ。

家庭に飾られ信仰され、またインド近代美術にも影響を与えた。

 

 

 

最後に、正体不明の鳥人間。だれ!!!

 

もいもいヒヨコ