前回から日が経っておりますが古代オリエント博物館の続きですこんにちは( ゚∀゚)ノモイ
見応えたっぷりの常設展「タイムスリップ!古代オリエントの世界」の中から、①シリアの日干しレンガの住居、②メソポタミアのスタンプの発明、③眼の偶像、④ネムルト・ダー遺跡を記録します。
もくじ
日干しレンガの住居
まずは、同館が発掘調査を行ってきたシリアの、テル・ルメイラ遺跡の住居について。
木材や石材に乏しいこの地では、日干しレンガの家を建て、それは今も農村部などで続いているそうです。
復元された古代シリアの住まいが、ドラマの撮影セットのように実物大で復元されていました。
釜戸や土器などの生活用品も置かれて、当時の生活がイメージできました
住居の中には、ドールハウスのような小さな家も置かれていました。
家型模型 シリア 紀元前1600年頃 (画像は古代オリエント博物館チラシより)
ルーフバルコニーのある2階建て風で、これは神棚として使われていたと考えられるそう。
各家庭でお祈りをするような習慣があったのでしょうか
あと、小麦粉を作る石器なんかもあったのですが、石で砕いて粉にするから、昔の小麦粉は砂利が混じっていて、それを食べる古代人の歯もけっこう欠けていた、というのも驚きエピソードでした
Zoeperkoe / Wikimedia Commons, via Wikimedia Commons
日干しレンガは、人が住まなくなると、やがて崩れて瓦礫になる。
後にそこへ住みに来た人が、地ならしをしてその上に家を建てる。
その繰り返しで何層にも積み重なり、↑の画像のような、小高い丘(テル)になった遺跡が西アジアでよく見られる。エアーズロックみたい
スタンプの発明
スタンプの発明についても面白かったです
眼の偶像
By User:Helvetiker - Own work, Public Domain, Link (画像は展示外)
人体パーツモチーフが好きです。
なかでもおめめは、特に惹きつけられるひとつでございます
モノによってはちょっぴり怖いものもある目モチーフですが(だがそれがいい)、こちらは何処となくカワイイ
こんな小さい虫のような、妖精のようなものがいそう
紀元前3600年頃より見られるこうした目の偶像は、シリアのテル・ブラク遺跡から多く出土し、「眼の神殿」と呼ばれています。
妬みなどの他人の邪な視線が呪いになると考え、「邪視除け」として作られてきた眼の偶像。
「眼の力」は今でも受け継がれ、中東のファーティマの目、トルコのナザール・ボンジュウ等として広く見られますね。
ネムルト・ダーの景色
See page for author [Public domain], via Wikimedia Commons (画像は展示外)
最後に、ネムルト・ダーの大判写真なんかもありました。
トルコ東部はネムルト山の山頂にある、古代コンマゲネ王国時代の巨大墳墓。
ギリシャ神話やペルシャ神話の巨大神像が並ぶ。
その頭部がどれも地面に落ちているのは、地震による倒壊か、偶像破壊運動による破壊のためかは不明。
巨大な彫刻の頭部が唐突に立っている様は、まるでそのままシュルレアリスムの世界みたいで、写真で見る分には不思議な魅力を感じる光景だけど、実際にここに立つと、どんな気持ちになるのかな。
アユタヤ遺跡で見た首のない仏像群などは、かつて戦場だったこともあって、想像以上に痛々しかった憶えがあるので、強い興味と共にふと、そう思いました。
自分の足と目で見ないとわからないことも多いですよね
ではでは~もいもい
動画は、日本の名曲『椰子の実』のアラビア語カバー
『みんなで作るシリア展』シリア支援プロジェクトによって制作された楽曲です
会場:グランフロント大阪 うめきたSHIPホール
会期:2月23日(木)~2月26日(日)
料金:入場無料
(国境なき医師団オフィシャルサイト)