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さてさて、シャルフベック展の備忘録その1です。

まずはざっくりシャルフベックさんの経歴をまとめ。
メモざっくりヘレン・シャルフベック

ヘレン・シャルフベック(1862-1945)は、フィンランドを代表する女流画家。

11歳で素描学校に入学、優秀な成績を修めて奨学金でパリへ留学。
画塾で最新の美術を学び(当時女性は国立アカデミーに入学できなかったらしい)、美術館で古典絵画の模写に取り組み、画家の村ポン=タヴェンや英国コーンウォール地方など各地も旅した。
この頃にいた婚約者とは突然の別れをむかえ、酷い傷心を抱える。その頃に描いた《快復期》がパリ万博で銅メダル受賞。

フィンランドに戻ると素描学校で教鞭をとるも、体が弱くほどなく辞職、母親とヘルシンキ郊外の町ヒュヴィンカーに越す。
パリ留学で培った技術や受けた刺激がこの地で熟し、自身のスタイルを一気に開花させる。

また同地で出会った二人の男性:画商ヨースタ・ステンマンと、片思いした19歳年下の画家エイナル・ロイターの存在も大きかったと見られている。彼らは生涯、画家のよき理解者となった模様。
15年間画業に専念したヒュヴィンカーの地を離れた後も、彼らとの交流を続けながら83歳で亡くなるまで描き続けた。

See page for author [Public domain], via Wikimedia Commons



古典から現代まで様々な画風を取り入れ、また剥き出しの自画像も印象的だったシャルフベックさん。
十代の頃の初期作品から、パリ時代のレアリスム、ホイッスラーやセザンヌほか多様な影響、衰えていく自身を直に見つめた晩年まで、バラエティ豊かに通して鑑賞することができました。


今日は、画家が長くを過ごした母国ヒュヴィンカー時代以前の初期作品をダダッと。


ヘレン・シャルフベック 《妹に食事を与える少年》1881 フィンランド国立アテネウム美術館

ポン=タヴェン滞在中に描いた土地の子供たち。パリ留学で培ったレアリスムが消化された1枚。
こうした貧しい農民もフランスレアリスム的モチーフのひとつ。
服などの濃淡が大きめの面で描かれているところが好きでございます。

“彼らが人の興味を引くかどうかはわかりませんが、私は、貧しいけれども繊細な子供たちを描くのが好きです。(1918年1月8日、エイナル・ロイターへ)


シャルフベックはその後も、注文肖像画ではなく、身近な人々をモデルによく描いており、彼らは画家の重要なインスピレーション源であったそうです。


最初の記念碑的作品となった1枚。

ヘレン・シャルフベック 《快復期》1888 フィンランド国立アテネウム美術館

ポン=タヴェン滞在中に出会った英国人と婚約するが、突然の破棄を告げられたシャルフベック。
本作は、友人の勧めで傷心旅行に出た英国コーンウォール地方はセント・アイヴスで描いたもの。
印象派風の軽快タッチで、こちらも現地の子供をモデルにしているそうです。

病み上がり間もない少女が、芽吹き始めた小枝を見つめています。
寝癖をつけてシーツを体に巻きつけた姿が、少し元気が出てきたら退屈で寝ていられなくなった感じがして可愛いですね(*^o^*)
少女の視線の先の方から明るい光が少し差しているのが、テーブルの光沢やガラスの反射にも感じられますです。

失恋から立ち直りつつある画家自身の、精神的な自画像とも見られているそうな。ふむ。
そうかもしれない。そうかもしれないけど、個人的にはそういうのをあまり鵜呑みに結びつけて解釈した気になりたくないと思ってしまうので、ふむ。くらいにしておきたい。おどろく<フム




初期作品で惹かれた作品。

ヘレン・シャルフベック 《扉》 1884 フィンランド国立アテネウム美術館


シンプルにトリミングした構図で描かれた、ポン=タヴェンの教会の扉。
古びた壁の様々な方向に塗られた複数の色と、扉の裾から漏れる白~オレンジの光が印象的です。

参加した講演会でも、シャルフベックの特徴としてその限られた色彩と共に、不可欠なもののみを描くシンプルさが挙げられていましたが、様々な画風を取り入れつつも、その持ち味は初期からあったのですね。



ヘレン・シャルフベック《洗濯干し》1883 フィンランド国立アテネウム美術館


ヘレン・シャルフベック《堅信式の前》1891 フィンランド国立アテネウム美術館

頬の柔らかな赤みや後方上空から差す木漏れ日があたたかです。
さわやかな白いドレスに健康的な肌色が映えて、宗教的な清楚さというよりは、1人の女性の肌合いとか、何気ないのに心に残る映画のワンシーンみたいな親密さを感じましたです。


明るく日向のような絵もあれば、どこか憂鬱な薄暗い風景も。

ヘレン・シャルフベック《フィエーゾレの糸杉》1894 フィンランド国立アテネウム美術館

ちょっとムンク的なもわもわな画面が好き。曖昧な景色を貫く糸杉の縦が、鋭くはないのになんだか刺さります。グサッ―(゚◇゚)→ウッ
展示室に入る前に見たVTRで、真っ先に感じた類似性はホイッスラーでしたが、実際にひとつひとつ絵を観ていくうちにムンクやルドンのような、うまく言い表わせないのですが、不安な温度というか、喪失のおぼろ感みたいなものにもさらに重なっていきました。
ムンクについてはシャルフベック自身が言及している記録やその解説があるようなので、また調べて追記なりしたいと思います。


ヘレン・シャルフベック《マリア》1909 フィンランド国立アテネウム美術館※在ヒュヴィンカー期の作


今日はこのへんで。
まとめたいこと多くて早くもこれはマズイ感がしてますが、ぼちぼち書くぞ。



ではでは~もいもいフィンランド 国旗

メモヘレン・シャルフベック展備忘録

ヘレン・シャルフベック展@東京藝術大学大学美術館を訪問

Ⅰ. ヘレン・シャルフベック展メモⅠ:ざっくりシャルフベック~初期作品
Ⅱ. ヘレン・シャルフベック展メモⅡ:肖像画と自画像




アート【概要】ヘレン・シャルフベック-魂のまなざし展



 ∟ヘレン・シャルフベック展特設サイト

フィンランドを代表する画家ヘレン・シャルフベック(1862-1946)の個展を日本で初めて大規模に開催します。
シャルフベックは、2012年に生誕150周年を記念する大回顧展がフィンランド国立アテネウム美術館で開催され、近年、世界的に注目される画家の一人となっています。
本展では、フィンランドの国宝級の作品といわれる《快復期》(1888年)、《黒い背景の自画像》(1915年)をはじめ、フィンランド国立アテネウム美術館のコレクションを中心に代表作を一堂に会し、初期から晩年に至る画業を網羅。シャルフベックの全貌に迫ります。(ヘレン・シャルフベック展ウェブサイトより)


【ヘレン・シャルフベック展の構成】

Ⅰ. 初期:ヘルシンキ―パリ
Ⅱ. フランス美術の影響と消化
Ⅲ. 肖像画と自画像
Ⅳ. 自作の再解釈とエル・グレコの発見