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ニューヨークのITベンチャーの日常

英文記事を「題だけ」日本語で投稿するユーザー参加型ニュースサイト、ダイダケ(daidake.com)をやってます。日常の出来事や、アメリカと日本のビジネスの違い等について。

2種類の人間

最近、二種類の人と話すことが多い。

 アメリカ人のプログロマーと、
ニューヨークのITベンチャーの日常-american-programmer


プログラマーではない日本人(この先、日本人ノンプログラマー)。
ニューヨークのITベンチャーの日常-japanese-businessman

どちらからも様々なトピックの質問を受けるのだが、前者から受ける質問の方が答え易いことに気付いた。 論理的な思考プロセスを持つプログラマーだからなのか、会話の多いカルチャー(?)のアメリカ人だからなのか、理由は分からないが、違いは明らかなのだ。 
当然、絶対的にそういう傾向がある訳ではなく、私個人の日常のよりとりで観測したことだ。


以外にも、腰の低いアメリカ人プログラマー

アメリカ人プログラマーは、相手をリスペクトする聞き方をしてくる。アメリカには敬語や丁寧語等はないが、だからこそ、相手に答え易いように聞く努力をしないと相手にしてもらえないのだ。 英語では「time is money」と言う言葉があるが、相手の時間を尊重し、効率的に答えられるように質問を聞くことを重要視している。 背景にどういう問題があり、それを自分でどう解決しようとし、なぜ今の問題に至るのか、全てを分かり易く、簡潔に説明できる人が多いのだ。 

日本人ノンプログラマーには、「質問を答えてもらう」ことにではなく、「質問を聞いてもう」ことに重みを置いている人がいるように思える。 質問を聞いてもらうために異常に丁寧な言葉使いで聞いてくるのだが、完全の質問が分かりにくいので、答えるのが面倒に思える。 分かりにくい質問は、いくら敬語を使っても相手にとって失礼なのだ。 


内容がはっきりとしない質問の多い日本人ノンプログラマー

背景の説明が無いと状況を把握できないので、答えようがないのである。
答えにくい質問には、以下の4通りのパターンが思いつく

1。これ、何て言う?
日本語のフレーズを提示されて、そのフレーズを英語ではどう言えばよいか聞かれることがある。
しかし、何のために、いつ、どうやって使うつもりでいるかが分からなければ、答えようが無い。 
また、自分はどう思っているのかを提示してもらえれば、より答え易いし、質問を押し付けるだけではなく、自分でも考えているのが分かるので、教えがいがあるように感じる。

2。水曜日、暇?
これは仲の良い人から良く聞かれる質問だが、あまりにも失礼だ。 水曜日にミーティングを入れるなり、イベントに誘うなり、目的があるのであれば、それを先に説明するべきだ。ちなみに、水曜日暇な人なんていないのだ。 豪華なディナーパーティーではないにしても、人間は誰でも何らかの予定はあるので、その時間を別のものに使ってもらいたいのであれば、その「違うもの」が何なのか、説明するべきである。

3。オレの友達・親戚・部下だから、○○してくれる?
知人にたまに頼まれることがある。 友達だからこそ、その人を勧める理由を説明するべきである。 どんなに仲の良い友達でも、説明も無しにOKを出すことは無い。 

4。長い質問
ビジネス等のコミュニケーションでは、文章は短ければ、短い程良い。新しい情報として補足する場合は良いが、意味の無い文章は全て省いた方が良い。価値の無い、異常に長い文章は読みにくいし、要点が分かりにくくなる。


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クラウドファンディング

ビジネスを大きくするためにはお金が必要なのだが、資金集めも起業家にとって重要なスキルの1つだ。

最近アメリカでよく聞くのがクラウドファンディング。 

投資家にたよらず、インターネットを使って一般人から資金を集めるサービスだ。 特に流行っているのが、Kickstarter というサイト。 ちょっと古くなるが、2012年夏のデータ によると、3年間で5万件のプロジェクトをファイナンスしていて、そのうち約半分が成功していると言う。
ニューヨークのITベンチャーの日常
出典:nytimes.com

クラウドファンディングによって集められるお金は投資でも寄付でもなく、Kickstarterではpledge(誓い)という言葉を使っている。お金を送ることで、プロジェクト支援を「誓う」という意味なのだろう。もっとも多いpledge額は$25 と決して高くはないが、pledgeする人数がプロジェクトによっては何万人といる場合もあるので、合計額は100万ドルを超えることもある。


Vernoica Mars

Kickstarterのプロジェクトは、学生、アーティスト、起業家等、お金のない人の載せるプロジェクトが多いが、必ずしもそうとは限らない。 

先日ニュースになったのが、大手制作会社が、人気テレビ番組「Veronic Mars」の映画化のために資金集めをした件 だ。 ファンたちはあまりにも映画化を実現させたい気持ちが強く、ためらわずに大手企業に「金銭的支援」をしたのだから、びっくりだ。

ファンの価値を思い知らされる話だ。(ファンを騙してるようで、倫理的に微妙な線をいっている気もするが。。。)
仕事で日本人と会うことが多いのだが、アメリカ人と比較して握手の下手な人が多いのが明らかだ。

ニューヨークには外国人(西洋人以外)が多いので、20人に1人は、握り返しの足りない、いわゆる「limp handshake」だ。ニューヨークで会う日本人だけに限定すると割合はもっと高く、日本で会う人となると、3人に1人は「limp handshake」のように思える。

Wikipedia
には、「In Japan, it is appropriate to let the Japanese initiate the handshake, and a weak handshake is preferred」とまで書いてある。



日本にはもともと握手の文化がないので下手でもしょうがない事なのだが、西洋でビジネスをする時はある程度握り返さないと、頼りなく思われてしまう。握手とは、もともと男性同士の信頼の証としてやっていたことなので、力強さやたくましさを伝える行為なのだ。 当然、握力の競い合いではないので、力を入れすぎるのも用心だが、男女問わず、相手の手を確認するように、しっかりと握り返す必要がある。
 毎朝作っている。


① 左から、グラインダー、コーヒー豆、french press
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② 豆をブラインダーに入れる(2.5スプーン)
スーパー(Whole Foods)のmedium blendが多い。
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③ スイッチON! (5秒ぐらい)
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④ ブラシを使ってfrench pressに入れる
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⑤ お湯を注ぐ(2杯分)
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⑥ 待ち時間(3分から5分ぐらい)
時間は計っていないが、普通は5分弱ぐらい。 
仕事に集中して忘れると、気付いたら15分+のこともあるが、それでも問題無く飲める。


⑦ plungerを押して。。。
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⑧ 注ぐ
シアトル育ちなので、マグはアメフットのSeattle Seahawks!
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以上!
日本にはアメリカにない流行りがいくつもあるが、その理由について考えてみたい。

今日はコラーゲンについて。
英語のwikipedia には美肌効果に関する項目が無いことからも分かるように、アメリカ等では「コラーゲン = 美肌効果」というイメージが浸透していない。 しかし、化学的根拠が無い(日本語のwikipedia から)ことを前提とすると、イメージが無い方が自然だ。
何故日本にだけ浸透したのだろうか? 

まず考えられるのが、日本の同質的な社会構成が西洋の国と大きく違うことだ。
アメリカは歴史の浅い移民の国であるため、他国で確立された風習や迷信等を自国のカルチャーに取り入れてきた。 数多い異国の考えや言い伝えを無差別に取り入れると、つじつまが合わなくなってくるので、新しい考えに対して「否定を前提」するうようになったのではないだろうか。 これは西洋のほとんどの国でもある程度適用できる考えだ。それに比べて、日本のカルチャーは最初から国内で日本人が肯定した内容だけを育て上げて確立させてきたものが多いので、新しいトレンドに関してもあらかじめ肯定的なスタンスを持っているのではないだろうか。

また、日本のメディアは、言語も、カルチャーも、人種も日本人にだけ定めて報道できるため、「一般ウケ」するアイデアを考案しやすいのではないか。 人種の多い国では、「でも、私の国では違うのよ」と反論されてしまうところ、日本だと周りと同じに思えるので説得力がある。

他には、どういう理由が考えられるだろう?
311と予測不能な出来事について

元金融トレーダーのNassin Nicholas Talebの著書Black Swan では、人間が予測がいかに下手であることが議題にされている。 「ブラックスワン論」とは、人間の予測は未完成な知識にたよりすぎるため、予測範囲外の出来事が多いとのセオリーである。  黒い白鳥は実在する動物なのだが、白い白鳥しか見たことがない人間には、全く予測できない生物であることから由来している。

311の出来事の他にも、インターネットの発明と普及、第一次世界大戦、ソ連崩壊、911同時多発テロ、2008年のマーケット暴落等、一般社会どころか、各業界の専門家でさえ予測できなかった、世界を大きく変えた出来事が多々ある。

ニューヨークのITベンチャーの日常-fat-tail

「ブラックスワン論」は、統計の「fat tail」で説明できる。上記グラフを「今期の売り上げ」に当てはめるとしたら、X軸が売り上げで、Y軸がその売上げが実現される確立となる。 青い線を予測とすると、現実は赤い部分のように「以上な結果」が実現する可能性が予測よりも高いことが多いのである。


プログラマーは日本の市場価値以上に貴重である理由
社会人として経験を積むにあたって、Black Swan的なマイナスな出来事(予期せぬタイミングで会社が潰れたり、クビになったりすること)を考慮するのが当たり前だと思う。 会社の枠組みを失くすと、誰でもビジネスパーソンとしての価値が減少するが、他の業種と比べて減少の少ないのがプログラマーである。

それには理由が二つある。
① プログラマーは評価しやすい。 コードを見るだけで、そのプログラマーの技術力を把握できる。営業マンや管理職の実力は仕事の環境によって大きく異なるので、会社の枠組みがないと評価が難しい。
②プログラマーは適応性が高く、 新しい会社やプロジェクトに取り入れたら、すぐに仕事ができること。 共通のプログラミング言語を使っていれば、すぐにその「プロジェクト語」で会話することができる。 

プログラミング職は、営業職等と比べて社内風習等に左右されにくい、確定したスキルなのだ。不確定要素が多ければ多い程、そういった確定したスキルが貴重になってくる。 エンジニアの価値は、IT業界のリーダー達によるエンジニアの取り合い からも証明されている。

これからのキャリアの方向を考えている人には、プログラミングも考慮することを勧める。
IT業界のリーダー達が言う のだから、間違い無い。
ダイヤモンド教授の「相手を考える交渉術」の話を続けるが、昨日このような記事 を読んだので、紹介する。

アーティストが自伝に無許可でJack Danielsのラベルに似せた表紙デザインを使ったことに対する、Jack Danielsの対応を説明する記事だ。

ニューヨークのITベンチャーの日常-jack-daniels-copyright-infringement

大企業によく見る著作権侵害対策は、法律用語を詰め込んだ、裁判を脅す内容の手紙を送りつけることだ。
 しかし、Jack Daniel'sは、あえて以下のようなフレンドリーな手紙 を送ったのだ。

We are certainly flattered by your affection for the brand, but while we appreciate the pop culture appeal of Jack Daniel’s we also have to be diligent to ensure that Jack Daniel’s trademarks are used correctly… As an author you can certainly understand our position and the need to contact you. You may even have run into similar problems with your own intellectual property.
...
In order to resolve this matter, because you are both a Louisville "neighbor" and a fan of the brand, we simply request that you change the cover design when the book is re-printed. If you would be willing to change the design sooner than that (including on the digital version), we would be willing to contribute a reasonable amount towards the cost of doing so. By taking this step, you will help us to ensure that the Jack Daniel's brand will mean as much to future generations as it does today.

脅迫するどころか、解決策として金銭的なサポートを提案している。
これを受けたアーティストはすぐにデザイン変更に同意し、手紙の内容を個人のブログ で発表した。
その結果、メディアに取り上げられ、本の売り上げは急上昇し、Jack Daniel'sの対応を絶賛する記事が多く書かれた。

この手紙を書いたのはChristy SusmanさんというJack Daniel'sの女性弁護士なのだが、ダイアモンド教授は、平均的に見ると女性の方が交渉術に長けていると言う。 現に、彼のビジネススクールの授業は女性が3割程しかいないが、トップの成績の大半は女性だと言う。 アメリカ社会はいまでも男尊女卑の傾向があり、体格面でも小さい女性は、男性と対等に生活するために自然と「相手を考える交渉術」を身につけていることが多いと推測している。
ウォートン・ビジネススクールのダイアモンド教授のGetting More

コロンビアビジネススクールではいくつかの万国共通とされる交渉のルールを習う。
例えば、BATNA(Best Alternative To a Negotiated Agreement)は、絶対条件を交渉前に決め、それが不可能となった時点で交渉を放棄するとの考えである。
しかし、ダイアモンド教授は、そういうアプローチはあまりにも状況を単純化しすぎていると言う。
交渉相手には様々な人がいて、時や状況によって同じ人でも違う行動を取ったり、違う結果を求めていたりするからである。
交渉中に必要とする条件内容が変わって当たり前だと言う。

まだ半分しか読んでいないが、今のところ納得のいく内容だ。大きく分けて、二つのアイデアに分けられるように思える。

① 目標をはっきりとさせる
なぜ交渉しているのかを再確認する。給料の交渉だったら、何%上げてもらいたいかを数字化するのではなく、なぜ上げてもらいたいのかを考える。もし、より豪華な旅行に行きたいのであれば、無料の航空券をもらった方が給料アップより価値があるかも知れない。 しかし、給料を数字としてだけ考えていると、そういうcreativeな解決案が思いつきにくいのである。

② 偉いのは交渉相手である。
交渉で一番重要なのは、交渉相手。次に重要なのは、交渉をサポートする中立の立場にいる人。
自分はどうでも良いのである。人間だとどうしてもプライドが邪魔をしてしまうことが多いが、できる限り相手が心地良い交渉をする必要がある。怒った人は話を聞いてくれない。



インターンシップとの関係
ダイダケではインターンを求人しているのだが、ダイアモンド教授のアプローチを参考にしている。
応募者の視点から考えると、マイナス点が目立つことが分かる。ダイダケは名前が知られていないので、履歴書に載せても就職時にブランドとして宣伝できるわけでもない。 給与は無い。
レールに乗った形のインターンシップと比べると、プラスが少なく見えるかもしれない。

そこで、応募者が何を求めているかを考え、ディスカッションする必要がある。
お互い何を求めているかを話あい、プラスになる結果を目標としたい。 生活費や借金返済等のために収入が必要な場合は、このインターンシップはお勧めできない。しかし、ビジネスの経験を積みたいのであれば、なかなか無いチャンスだと思う。なぜなら、ダイダケの場合は、いいアイデアがあれば、その場ですぐにサイトに導入できるからである。稟議書なんてない。良いアイデアはすぐに取り入れ、その場でテストすることができる。また、自分で何をしたいかを考えて、それを言ってほしい。できる限りインターンのプラスになる職務内容にしていきたいと思う。 インターンにって、「本当のビジネス経験」を目指す。

ダイダケとしては、サイトの運営をサポートしてもらいたいだけなので、その目標に関係無いことは求めない。一日平均4時間ぐらいの仕事量だが、仕事ができれば、2時間で終わっても良いし、時間帯も朝でも夜でも何時でも良い。 場所も、オフィスじゃなくても、自宅勤務で問題無い。

もし興味にありそうな人がいたら、情報を送ってくださいね! 〆切は今週末です。
http://www.daidake.com/hiring
去年の夏、戦略コンサルの仕事をキッパリ辞めてゼロからプログラミングの勉強を始めた。
決断に至るまでの思考プロセスを纏めたいと思う。


1。かっこ良すぎる、仕事を愛するヒーローたち。
ビジネススクールを卒業して、マンハッタンのオシャレな地区にアパートを借りて、特に楽しくもないが忙しくもない戦略コンサルの仕事をして、週末はかっこつけてアート・ギャラリー等に行くようになれば、そこそこ充実したキャリアと生活を送っているように思えてくる。 しかし、余裕ができると逆に自分の人生像のことを考えるようになる。 とても恵まれた人生だが、本当にこのまま死んでいっても良いのだろうか?

そう考えていると、様々な業界で100%の仕事をしている人達が格好よく見えた。 IT業界はもちろん、それ以外にも元タリーズ社長の松田公太 さん、野球のBobby Valentine さん、料理家の栗原はるみさん、環境保護運動家のSteve Irwinさん等の情熱に衝撃を受けた。 

自分の好きなことをやるには、自分で仕事を造ることができないといけないことに気付いた。


2。お金が無ければ、タダで造れなくちゃダメ。
何をしたいか分からないが、分かった時には起業できるようにしたい。 しかし、起業には、お金か、お金を使わずにビジネスを起こせるようなスキルが必要だ。 
1回だけ起業しても、9割方失敗する。 成功するには、何回もの失敗を重ねる覚悟が必要だ。戦略コンサルの給料は低くはなかったが、スタッフを雇って何回もチャレンジできる程のお金は貯まらない。だったら、自分で造れるようになるしかない。


3。インターネットって、何でも習える。
Hacker NewsQuora 等の情報サイトでリサーチを重ねた結果、Ruby on Railsを勉強することになった。YoutubeにあるMITのコース を見たり、CodecademyRails Tutorial を少しやってみると、ちょっと時間がかかりそうだが、お金を使わずに習得できそうに思えた。


4。あと、戦略コンサルタントとしての才能がなかった。。。
最後に、大手戦略コンサルティングファームのパートナーになれるところを断った訳ではない。 実際は、中堅ブランドのファームのマネージャーレベルで、決して成績優秀だった訳でもない。


この4つの理由があったため、仕事をしながらも少しずつ勉強した。 
しかし、複数の事に集中できないので、なかなか進まない。 それでも、習得できる確信は持てたので、フルタイムで勉強する決断をすることができたのである。