「在宅介護」 | 『昭和23年に生まれて』のブログ

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堺屋太一の名づけた『団塊の世代』のど真ん中、昭和23年生まれ。
自分の人生を振り返りながら、気の向くままの思い出話。

今月6日の朝生で、安倍内閣の「一億総活躍」をテーマに議論していた。

テーマが総論的な性だろうか、議論がかみ合っていないと言う印象を持った。

政治家として、自民党からは片山女史、民主党からは…???

顔は分かるが名前が出てこない・・・(ネット調べる...)。

山井氏だった。

残念だが、彼の主張は、野党第一党の政治家の重みが伝わって来なかった。

政権を一期で失っただけでなく、自民党に独走を許してしまう失策と、2大政党時代の到来すら望み薄になった現実に対する反省はないのだろうか?

山井氏のスタンスは、政権を取る前の民主党に先祖返りした様にしか見えなかった。

エコノミストの高橋氏が、いみじくも、民主党の幹部クラスは経済についてもっと勉強しないと、自民党議員との差は埋まらないとアドバイス(苦言かな)していた。

確かに、高橋氏の論に対する山井氏の議論は、全く幼稚だった。

高橋氏がマクロ経済レベルの政策を話しているのに、彼はミクロレベルの話を繰り返すだけ。

米櫃にコメがないのに、普通の飯にするか、秋だから栗飯のするか、胃の調子が良くないから粥にするかと言う様なもんだ。

コメを買うカネをどう稼ぐかの政策論をしなきゃね。

高橋氏が指摘する様に、消費税を8%にしたことでアベノミックスの成果が出ていない。

だから、10%の増税は延期すべきで、新しい3本の矢の政策を実施すべきと強調していた。

その中で、第二の矢の「介護離職ゼロ」が議論されていた。

介護関係、社会福祉関係の専門家も意見を述べていたが、要は介護師の待遇が仕事としては非常識なレベルだ。

つまり、重労働の割りに、報酬が極端に少ない。

一般論だが、産業界の平均給与は35万なのに、介護の世界は10万も少ないらしい。

魅力のない仕事に違いないが、何故、こういうことになっているのか?

そこを知りたいけどね。

高齢社会で、要介護者の数は増える。

一方、介護師などの数は、100万レベルで不足すると言う。

人だけではなく、介護施設も当然足りないから、「在宅介護」と言うことが、声高々に叫ばれる。

「在宅介護」「在宅介護」と、何度も聞かされると、当然に「在宅介護」が前提にライススタイルを考えるようになるね。

2年前から、実家で母親の介護をしている。

母親は「要介護4」だから、介護施設に入る資格は十分だが、「自宅介護」を本人は選択している。

何故か?

理由は、

1)介護施設に入ると寿命が短くなると、信じている。
  親しくしていた隣のお婆さんが、施設に入ったら間もなく亡くなったとしきりに言う。
  「死」に対する恐怖もあるのだろうが、本質は「他人は信じられない」と言う事の様だ。

2)施設に入居する、つまり社会保障制度を利用するのは、人間として恥という認識。
  生活保護なんかを受ける人間は、人としてなっていないとしきりに言う。
  大正生まれの人間という背景もあるが、社会保障制度などの仕組みの理解ができていないの
  が大きい。

母親は、91歳を過ぎた。

歳相応に体に障害は出ているが、主治医の見立てでは、至って「健康」だそうだ。

認知症の検査もしたが、健康な脳の状態で、決して「認知症」の兆候もないとのこと。

思い出話を聞かされるが、すべて人の悪口になる。

また、知人の話でも、結局、性格が悪いの、カネに汚いの、世話になっていながら恩知らずだの
これも悪口な話になる。

揚句の果ては、自分の旦那の兄弟や親戚の悪口。

確かに、赤の他人だった旦那だから、そりゃ色々文句を言いたいだろうが、聞かされている私には、アンタの旦那の血筋につながっているから、聞いていて楽しくはない。

今は、こういうレベルでの介護だ。

それでも、朝早くから「小便が漏れた」と大騒ぎする。

「昨夜は寝て直ぐに目が覚めて、朝まで一睡もできなかった。早く寝ないと迷惑になるが、あんなに早くねかされても、困る」と言う。

毎晩、11時前に寝床に就いているのにね。

こっちは、介護の世話から解放された、自分の時間を確保したいが...。


「在宅介護」

家族が親の世話をするのは当然、「家族の絆」と言うのかもしれない。

日本の社会は大家族から小家族に変化した。

私も、大学を卒業して40数年、実家を離れ、家庭を持ち、自分の「小家族」を作ってきた。

親の介護で、40数年ぶりに一緒に生活する。

この年月が教えてくれることは、生活文化が余りにも違うということ。

時々訪れる観光地と、生活している町内とでは、見えること、感じることが違う様に、40数年も離れた実家の生活には、全く理解できない世界がある。

「在宅介護」と言う政策で十分な成果を期待するには、「小家族」は向いていない様だ。