遠藤周作氏の「周作塾」を読んでいる。
周作氏が、ある週刊誌に掲載されている「苦情欄」をなにげなく読んでいて、思わず爆笑したと言う話が出ていた。
内容は、こうだ。
58歳になる老人が投書して怒っている。
某夕刊紙に乗せられていた次の小さな広告があるのを発見した。
「わたしのオ○コがばっちり写った写真、恥ずかしいけどあなたにあげます。シワまではっきり写っています。百合子」
老妻に隠れてその女性の宛名に金を送り、写真を求めた。
何日も待ち焦がれた彼のところへ、やっと密かに写真が送られてきた。
震える指で排風してみると、なんと、そこには…
どこかの
婆さんの
オデコ
を移した写真が
一枚
入っていた。
確かに、シワまではっきりと。
「これはサギではないでしょうか」
と、老人は激怒して書いていた。
周作氏の記述もうまいのだろうが、吾輩も噴出した。
周作氏は、58歳になってもこんな写真を欲しがる老人も騙した方も好きだそうだ。
どんな老人なんだろうと想像している。
「年甲斐もなく助平で、そのくせちょっぴり孤独で淋しくて、しかし人のいい部分があって、何とも憎めないではないか」、
「この老人が親父なら尊敬できないが、しかし、【許せる】ではないか」
と。
吾輩が思ったのは、この随筆集は1984年から87年まで雑誌に連載されたものだ。
25年ほどまえだが、当時は58歳で老人だったんだ。
いまなら、58歳はバリバリの現役かな?