中学生の頃、夏場は「蚊」の対策で大変だった記憶がある。
今みたいに便利なモノがなくて、蚊帳をつるとか、蚊取り線香をたくのが定番。
「日本脳炎」の流行もあったからだろうか、父親が独自の蚊対策をした。
「網戸」ではないが、窓に「網」を張った。
縁側の対策は、竹の柱を何本か立て、そこに「網」を張っていた。
従って、縁側からの出入りは出来ない。
どこからか進入してきた「蚊」がブーンと飛んでいるのを聞きつけると、父親の蚊退治が始まる。
縁側に追いつめて「蚊」の殺虫剤を噴射する。
エアゾール式の殺虫剤だ。
殺虫剤を噴射すると健康に悪いと言う信念か、無闇やたらに部屋には撒かなかった。
「蚊」を縁側に追い詰めた親父の右手には「殺虫剤」、そして左手には明かり用の「ローソク」。
「いたぞー!」とばかりに、「蚊」めがけて噴射した瞬間。
「殺虫剤」が火炎放射器に化けた。
結局、大きな穴が「網」に空いてしまった。
夏の夜に汗が出るほどに、腹を抱えて笑った。