今では信じられない話だが、1990年代のインターネットはデータを音声信号に変換して使っていた。
Faxと同じモデム通信が主流だったというか、それしかなかった。
パソコンそれも携帯PCの普及はインターネットの高速化に追うところが大きい。
現代はクラウドシステムの活用で、必要なデータ・情報はネット上のサーバーからダウンロードするのが
当たり前の時代になった。
日本の様に、光やLTEでネットワークが整備されている環境下では、そんなに不便は感じないが、
開発途上国なんかの場合、ADSLが主流で残念ながら大きなデータのダウンロードは一寸きついと思う。
しかし、こういう不便さも「昔はね~」と言う昔話の世界になってしまうのだろう。
さて、低速通信時代の思い出で、さすがヨーロッパと思ったことがある。
ジャカルタから成田に向かう機内で隣の席に座った重電機メーカーの営業マンの話。
当時も携帯用のPCはあった。
持ち運びには重く、大きかったし、バッテリーの持ちは最悪だったが。
従って、今ほどに出張ビジネスでは主流ではなかった記憶がある。
しかし、このヨーロッパの営業マンは携帯PCだけで営業活動をするという話だった。
日系企業なら当たり前の「紙のカタログ」など一切携帯していなかった。
常に最新のデータ・情報で営業活動をする必要があるので、PCのデータを最新版にアップデートしなければならない。
彼の会社の本社はスイスだが、アジア地区の統括が香港にあるそうで、そこから最新データを取り込むという話だった。
電話回線だから時間がかかるが、それしか方法がないから通信速度は問題ではない。
問題は、通信料金。
それもホテルで利用する場合は、国際電話料金となるから、馬鹿にならない金額に違いない。
日系のビジネスマンは、紙のカタログ、それも最新情報の反映がされていないので、差分は言葉で補うしかない。
ヨーロッパのビジネスマン、携帯PCだけ。常に最新版だから、営業活動に専念できる。
この辺の道具の使い方から営業結果に差が出ても不思議ではないが、本質は道具立てではない。
ビジネスプロセスがシステマチックに出来ているということだ。
マーケット活動に責任を持つのが営業マン、彼らが必要とする情報、ツールを提供する部隊は本社。
プロフェッショナルが100%力を発揮できる環境を整備できているのが欧米の企業も強みだろう。
日系企業でも、フロントヤードとかバックヤードとかの言葉面だけは導入するが、業務遂行、つまり経営活動としてのプロセスはお寒い状況ではないだろうか。