海外工場の生産活動の支援を日本から行う業務に「従業員研修・訓練」がある。
初期の段階では、現地で採用された従業員(マネジャー、エンジニアクラス)が日本で研修を受ける。
当然、研修のカリキュラム作成、講師選定などの業務担当が必要となる。
こういう業務は、細かいだけでなく気配りも必要と言う事で女性の社員に任せる。
海外の工場の立ち上げもある程度進むと、現地での研修というジョブニーズも出てくる。
90年代は、残念ながら現地で従業員研修のサービスを提供できる会社もなく、日本から支援業務の一環として、研修担当者を派遣することにした。
手始めとして、タイのバンコク郊外の工場に派遣を決め、出張申請を提出。
事業部は問題なく承認されたが、人事・勤労で止まっているとの報告。
人事部長とは懇意にしていたので、早速訳を聞いてみた。
人事部長の心配は、タイのバンコクはセキュリティ上危険な地域と言う認識。
「女子社員の出張はやはり問題かと。男性社員ではだめでしょうか…」というもの。
そこで、「いやいや、むしろ女子社員の方が安全です。男子社員の方は、夜に単独行動とかあるので…」と変な理由でOKとなった。
あの人事部長は、一体何を心配していたんだろうか?