1990年に最初の海外勤務を終え古巣に戻った。
事業部長室に呼び出された。
「君はブラジルに行ったことがあるか?」
「ありません」
「君の上司のOKM君が任期を終えて、近々帰任するから、その前に一度行ってみないか」
「はい、行きます、事業部長もご一緒ですか」
「行くなら、君、一人だ」
確かに、飛行機代だけでも往復馬鹿にならないからね。
そして、一人で出張に出た。
利用した航空会社は、ブラジルの航空会社「バリグ」。
リユウは、アップグレードしてくれるから。
チェックインで、アップグレード(多分、ビジネスクラスだと思う)してくれた。
出発前の機内は、結構にぎやか。
隣のブラジル人から、「どこまで行くのか?」と話しかけられるし、一杯何か飲まないかと、客室乗務員の
並みのサービス。
こういう人懐こさが、ブラジルなんだろうと思う。
夕方の便だった。
外は激しく雨が降っている。
エアコンから水滴が落ちてくるので、客室乗務員を呼んだ。
「エアコン故障してない?水滴が落ちてくるが」
「心配ないよ、外の雨が漏れているだけだから」
「そんな、馬鹿な(場かな?)」