ミャンマーで軍がクーデターに抗議する市民への弾圧を続ける中、アメリカ国務省は現地に滞在するアメリカの外交官ら政府職員に出国を命じました。またブリンケン国務長官は軍を強く非難して、各国の政府や企業に軍と関係のある企業への投資を見直すよう求めました。

ミャンマーでは、軍がクーデターに抗議する市民への弾圧を続け暴力も激しくなっていて、現地の人権団体によりますとクーデター以降、治安部隊の発砲などで29日までに少なくとも510人が死亡しました。

こうした中、アメリカ国務省は30日、現地に滞在するアメリカの外交官ら政府職員とその家族に対し、緊急対応の要員を除いて出国を命じたことを明らかにしました。

国務省は2月から職員らの自主的な国外退避を認め、これを今回命令に切り替えた形ですが、その理由は明確にはしていません。

またブリンケン国務長官は30日の会見で、軍による市民への弾圧について「最も強い言葉で非難する」と述べました。

そのうえで「世界の国や企業の中にはミャンマー軍を支援する企業に多額の投資をしているところがある」と指摘し、軍への資金源を断つために各国の政府や企業に投資を見直すよう求めました。

ミャンマーには日系企業が400社以上進出していますが、アメリカ政府の動向によっては今後、対応を迫られる可能性もあります。