総務省の幹部らが衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男などから接待を受けていた問題で、野党側は、放送行政に影響を与えた可能性が高く、詳しい経緯を明らかにすべきだとして、特に高額な接待を受けていた山田内閣広報官らに25日の国会審議に、参考人として出席するよう求めていく方針を確認しました。

総務省の幹部らが衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男などから倫理規程に違反する接待を受けていた問題で、立憲民主党、共産党、国民民主党の国会対策委員長らは24日、国会内で会談しました。

この中で野党側は、放送行政に影響を与えた可能性が高く、詳しい経緯を明らかにすべきだとして、1回で1人7万円を超える高額な接待を受けていた山田内閣広報官らに直接、会食の目的などをただすため、25日の衆議院予算委員会の質疑に参考人として出席するよう求めていくことを確認しました。

また、吉川元農林水産大臣が収賄の罪で在宅起訴されたことをめぐる農林水産省の調査結果をすみやかに明らかにするよう要求していくことも申し合わせました。

立民 山田内閣広報官の参考人出席を要求

総務省の幹部らが衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男などから接待を受けていた問題をめぐって、自民党と立憲民主党の国会対策委員長が会談し、立憲民主党は、山田内閣広報官を、25日の国会審議に参考人として出席させるよう求めました。

会談で、立憲民主党の安住国会対策委員長は、接待の問題は放送行政に影響を与えた可能性が高く、詳しい経緯を明らかにすべきだと主張しました。

そのうえで、1回で1人当たり7万円を超える接待を受けていた山田内閣広報官を、25日の衆議院予算委員会に参考人として出席させるよう求めました。

これに対し、自民党の森山国会対策委員長は、持ち帰って検討する考えを伝え、引き続き協議することになりました。

また安住氏は、吉川元農林水産大臣が収賄の罪で在宅起訴されたことをめぐる農林水産省の調査結果を速やかに明らかにするよう求め、森山氏は、政府側に伝える考えを示しました。

自民 森山国対委員長「できるだけ急いで返事を」

自民党の森山国会対策委員長は記者団に対し、山田内閣広報官の国会への出席について、「大事な課題なので、よく党幹部とも相談をして、できるだけ急いで返事をしたい。その日の飲食費を出席者で割って7万円余りという金額になったのだと思うが、高価なアルコール類もあるのでどういうことだったのか聞いてみたい」と述べました。

立民 安住国対委員長「招致に応じなければ予算委審議しない」

立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に対し、「なぜ7万円を超える過剰な接待を受けたのか、当時の総務審議官としてふさわしい行為だったのか国民も聞きたいと思っており、山田氏はこたえなければならない。都合のよいことだけ発表して、都合の悪いことは発表しないとなると、内閣広報官の仕事はなんぞやということになる。あすの招致に応じなければ予算委員会の審議はしないし、させない」と述べました。