バレンタインデーに向けたチョコレートの商戦が本格化しています。デパート各社は、対面を避けて郵送で贈る商品や、自宅で過ごす時間を使って、カカオ豆から手作りするセットなど、新型コロナウイルスによる生活習慣の変化を取り込んだ品ぞろえを強化しています。

このうちデパート大手の高島屋は、新型コロナウイルスの感染を防ぐため、バレンタインデーに向けた特設売り場で、イートインのスペースを例年より縮小する一方、通路を広くとって混雑を避ける対策をとっています。

さらに、このデパートが用意したのが手渡しを避ける商品です。

エアメールのようにデザインされた箱に、直接、宛名を書いて切手を貼り、ポストに投かんすれば対面せずにチョコレートを贈ることができます。

一方、東京・銀座の「松屋銀座」は、外出自粛の傾向を踏まえ、ネット販売に力を入れていて、チョコレートをカカオ豆から手作りするセットをネット限定で販売しています。

カカオ豆をいってすりつぶし、ペースト状にして固めるという、一連の作業を自宅で体験することができ、巣ごもり需要を取り込むねらいです。

松屋銀座の牧野賢太郎 バイヤーは、「新型コロナウイルスの影響で特設売り場に出店できないブランドも、ネットでなら販売ができる。買い物客にとっても安心できる環境を整えて売り上げを確保したい」と話していました。