愛知県で開かれている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」で、「表現の不自由」をテーマにした企画展が中止になった問題で、愛知県の検証委員会が中間報告をまとめました。脅迫への対策を講じるなどの条件が整い次第、速やかに企画展を再開すべきだとする内容です。
![](https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190925/K10012098761_1909251738_1909251749_01_02.jpg)
先月1日から開かれている「あいちトリエンナーレ」では、「表現の不自由」をテーマに、慰安婦問題を象徴する少女像などを展示する企画展が設けられましたが、テロ予告や脅迫ともとれる電話などが相次ぎ、開幕から3日で中止されました。
愛知県は一連の経緯などを検証する委員会を立ち上げ、25日開かれた3回目の会合で中間報告をまとめました。
中間報告では、芸術監督の津田大介氏が混乱を予見しながら展示を強行したことが混乱と被害の最大の要因だ、と指摘しています。
企画展の中止については「差し迫った危険のもとの判断でやむをえず、表現の自由の不当な制限には当たらない」としました。
今後の対応については、
▽脅迫などのリスクを回避するための対策を十分に講じることや、
▽展示方法を改善すること、などの条件が整い次第、速やかに企画展を再開すべきだとしています。
愛知県の大村知事は委員会の中で「条件を整え次第、速やかに再開を目指したい」と述べました。