こんにちは

少しだけ子どもの頃の思い出を書いてみようと思います。

私は小さい頃、とにかく行動がのんびりしていて、
母によく「早くしなさい!」と言われていました。

そんな私につけられたあだ名が――
「今すぐちゃん」。

「今すぐやります!」
「今すぐ行きます!」

返事だけは、とても良かったんです(笑)
 

でも不思議なことに、
そんな“のんびりっ子”の私が、
なぜかすぐに動く場面がありました。


それは――
「やっちゃダメ!」と言われた時。
 

夏休み、高校の教師だった母の職場に
ついていったことがありました。

いろいろ仕事をしながら、母がこう言ったんです。

「このボタンは絶対に押しちゃダメよ。非常ベルだからね」
 

すると私は、その瞬間に――ポチッ。
 

次の瞬間、大きなベルの音が鳴り響きました。

もちろん母は大慌て。
そして、ものすごく叱られました。
 

でも、その叱り方が少し独特だったんです。

「どの手がやったの?
やった手を出しなさい」

私は言われた通り、手を差し出しました。
そして叩かれながら、子ども心にこう思ったんです。
「悪いのは私じゃなくて、この手なんだ」って(笑)


今思うと、なんとも不思議な感覚です。
でも、この記憶を私は長い間すっかり忘れていました。



ところが最近、“妖怪グルグルアート”を考えていた時に、
よみがえってきたんです。


今になって振り返ってみると
「自分の中にある問題を、
自分自身から少し距離を置いて見る視点を
教えてもらったこと」だったんだなぁ、と気づきました。

 

これって心理学(ナラティブセラピー)の世界では、
ものすごく大切な基本のキ。
「外在化(がいざいか)」と呼ばれる考え方だったんです。
 

あなたが悪いんじゃない、妖怪の仕業

私たちは大人になると
何かがうまくいかなかったり、
ネガティブな感情が湧いたりしたとき、
どうしても「私がダメなんだ」「私が悪いんだ」と、
自分自身を責めてしまいがちです。



「私=問題」にしてしまうと、
苦しくて身動きが取れなくなっちゃう。

だから、自分の中にある感情や行動の理由を、
まるで別のキャラクター――そう、
“妖怪”のように見立てて、
一度自分の外側にぽんと出してあげてほしいんです。
 

「私が怒りん坊なわけじゃない。
“イライラ妖怪”が今、私の肩に乗って暴れてるだけなんだな」

そうやってちょっと距離を置いて眺めてみると、
不思議と自分を責める気持ちが消えて、
「あ、じゃあこの妖怪とどう付き合おうか?」って、
優しく、見つめ直すことができるようにおもえるでしょ!
 

私の「妖怪グルグルアート」の原点は、
あの日の夏の学校の非常ベルと、
母に差し出した私の小さな右手にありました。

 

もし今、
何か自分を責めてしまいそうなモヤモヤを抱えているなら……。

それはあなた自身が悪いんじゃなくて、
ちょっとお茶目な「妖怪」が
なにかに気づかせようと
顔を出しているだけかもしれない。
もちろん、妖怪を退治する必要はありません。
もしかしたらその妖怪は、
一生懸命あなたを守ろうとしていたのかもしれないから。


私の“今すぐ押したくなる妖怪”も、
きっと好奇心のかたまりだったのでしょうね(笑)
大人になると、いろいろな思いに縛られてしまいますが
時々、妖怪たちの声を聞いてみるのも
いいかもね! 
                                  
                                        
      遊ぶ:コントロールできないものは面白い