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今月16日の日経新聞の一面トップは
「日本の年収30年横ばい」
というショッキングな見出しで、日本の平均所得がこの30年ほとんど上昇していない現実を報じています。
今から30年ほど前というと、日本はバブルの最盛期だったんですね。
そこからバブルが崩壊して、長いデフレの時期が続き、アベノミクスで景気が少し良くなったものの中々目に見える賃上げには至らずに今と続きます。
「所得再分配」
富める人への増税などで、富める人からそうではない人へ富を分配すべきだ!と立憲民主党(今は立憲共産党ですか)の枝野代表なんかは叫んでいますが、そもそも
日本はそんなに富める人が多くはないし、
大金持ちも少ない
と日経新聞は報じています。
日本で
年収1千万円以上の世帯は
2018年の時点で日本全体の12%
ピークだった
1996年19%から7%も下落
しています。
12%の世帯の人たちから、残る88%の世帯の人たちに分配するというのは、たかが知れてしまいますよね?
日本のストックの富の方はどうかというと、
上位1%の人たちが保有する資産は
国内全体の11%
にとどまります。
それでは他の国はどうかといいますと、アメリカはこの30年で平均所得が48%も増えていますし、OECDの平均でも33%も増えています。
日本はたったの4%増です。
しかもアメリカは
上位1%のお金持ちが持つ資産は
国内全体の40%
を占めています。
このような現状を見ますと、
日本は富める人からそうではない人へ富を分配しようとしても、あまり効果が無い
ことは誰にでもわかります。
それなのに野党第一党の党首は資産の分配を公約に上げているわけです。
はっきり言って「あんまり深く考えてないんじゃない?」と思ってしまいます。
日経新聞さんも論じていますが、今日本に足りないのは
「所得を分配するベースとなる富」
なのです。
しかし野党は何も深くは考えていませんから、「どうしたら日本が得られる富を増やすことができるか?」なんて何も考えません。
だからこんな大事な選挙の公約に、大して大きくもない富を分配する、なんて取ってつけたような公約になるわけです。
自民党の高市新政調会長は、総裁選で
「国家を挙げて安全性の高い小型原子力発電の研究に取り組む」
と述べていました。
「今世界中で研究されている小型原子力発電に日本が成功すれば、将来拡大する電力需要も補えるし、海外にどこでも売れる大変な資産になる、だから政府を挙げて研究に取り組むべきだ」
このように
将来の国家の課題と富の蓄積
をしっかり考えています。
残念ながら自民党総裁には岸田さんが就任しましたが、こうした高市さんが主張した政策は岸田政権に色濃く反映されています。
話題を岸田新政権の公約に変えます。
自民党の岸田総理は
「『新資本主義』はもう限界を迎えている、これからは新しい分配型の資本主義を導入する」
と主張しています。
リーダーシップに欠ける岸田さんにこんな大それたことなんかできっこない、と私は思っていますが、私は岸田総理のこの考え方自体は賛成です。
新自由主義とは、なるべく経済の規制を排除、緩和して、より自由な競争を行うことができる社会にすべきだ、という考え方です。
人材派遣業を例にして考えてみましょう
以前は人材派遣業については、派遣可能な業種はかなり限定されていました。
日本は戦後長年「終身雇用」が原則でしたから、雇用は正社員としての採用が原則だったのです。
ところが現在では人材派遣が可能な業種が拡大されて、企業と派遣労働契約で働く人の割合が増えています。
正社員ばかりではなく、派遣社員や契約社員として働く人の割合が労働規制の緩和によって急拡大しました。
こうした労働規制の緩和は、人を雇う企業側にはとても有利になります。
仕事の多い時には派遣等で多くの人を雇い入れ、逆に少なくなれば派遣ですからすぐに退職させることが可能になるのです。
しかし雇われる労働者の側は不安定な状況に置かれることになるということです。
しかも派遣契約等で雇用されると、年功序列によってベースアップすることもあまり期待できません。
こうしたことが日本の給料が、30年間もほとんど上がっていない大きな要因の一つと言えます。
ここ数十年日本で新たに総理大臣になられた方は、所信表明の公約に必ず「規制緩和」を入れていましたが、今回総理になられた岸田さんは、
規制緩和を公約に入れていません。
日本は人口減少もあって、コロナで経済が失速した状況の中でも失業率はあまり上がっていません。
今年8月の失業率は2.8%ですから極めて低い状況と言えます。
これからはやっぱり給料も上げて欲しいな!
やっぱり皆さんもそう思いますよね?