
映画の背景は屋外も屋内も非常に美しいのですが、登場する人物は不機嫌な時が多いです。笑顔で談笑するなんていう場面ほとんどありません。重い病人を見舞っているのだから当然かもしれませんが、やさしさ、思いやりなどと言う雰囲気は感じられません。
冒頭部分時計がカチカチいう音が聞こえるだけでBGMが聞こえない、BGMがほとんどない映画で、そんな中突然音楽が聞こえてきます。バッハの無伴奏チェロ組曲、不仲な長女と三女が束の間仲直りしたかに見えた所、それと死んでいる次女が泣いている、それを召使のアンナが抱く場面。
あともう一か所、屋敷に一人残ったアンナがアグネスの日記を読むところでもバッハが聞こえました。
以前見た「秋のソナタ」の中でも言い争う場面が長かったと思います。人はなかなか理解しあえないものだ、理解しあえずに終わる時もある、それでも人は生きていかなければならない、そんなことを思います。