「先生。証明って、簡単ですね…。」
ノートにペンを走らせながら、ふとそんなことを言う。
前は証明問題が出たらあきらめてましたけど、と。
簡単やろ?証明より平面図形の方がよっぽど難しいんだよ。
頭使うから面白いけどね。
「面白いですか(笑)?」
次、図形ね。
「えぇ~…」
「先生。証明って、簡単ですね…。」
ノートにペンを走らせながら、ふとそんなことを言う。
前は証明問題が出たらあきらめてましたけど、と。
簡単やろ?証明より平面図形の方がよっぽど難しいんだよ。
頭使うから面白いけどね。
「面白いですか(笑)?」
次、図形ね。
「えぇ~…」
「学校で難しい宿題がでたぁ~」
そう言って理科の教科書片手に質問に来る。
分からない個所をしっかり解決しようとする姿勢が素晴らしい。
教科書~考えてみよう~
少しヒントで「まずこうやろ~、でぇ~」などと考え始める。
「ん、できた。」
出来たら今度は友達に説明し始める。
「なぁ、この問題分かる?」
学び合いができるのは、まさに最高峰だと思う。
中学3年生、理科(力学)の授業中。
物体の運動について説明していると、
生徒からふと「あれ?先生、質量ってそもそも何だっけ」と質問が出た。
物体の運動を考えている最中に
「質量って何だっけ」
という疑問が浮かぶのは、
とても高等なことだと思う。
中学理科では、
質量は「上皿てんびんではかる量」とか「物質そのものの量」と説明される。
よく分からない説明だと思うのだが、
これを繰り返し聞いているうちに何となく分かった気になって、
多くの人はこのよく分からないものに対する疑問そのものを
感じなくなるのだと思う。
授業を少し中断して、大学の力学の内容を説明してみた。
「中学の理科より、全然充実してますね!」
でも中学の理科があるから疑問や発展が生まれるんだよ。
「先生、英語わりと良かった」
何点だった?
「50何点。」
ほぼ倍やん!
「でもねぇ、前が20何点だったから(笑)。」
確かに(笑)。
それでも、努力の成果だと思うよ。
少しでも自信を持って、学んで行ってほしい。
まずは体調を整えろよ。
教室に入ってくるなり、ニヤニヤ。
どうした?
「いやねぇ、テストの点がまあまあ良かったんよ」
数学、理科ともに90点を超える健闘ぶり。
理科は苦手だと言っていたのに、平均からの偏差を見ても、プラス15点以上の躍進。
自分で「結構がんばってると思う」と言うだけのことはある。
無理はせずに、少しずつ。