中学3年生、理科(力学)の授業中。
物体の運動について説明していると、
生徒からふと「あれ?先生、質量ってそもそも何だっけ」と質問が出た。
物体の運動を考えている最中に
「質量って何だっけ」
という疑問が浮かぶのは、
とても高等なことだと思う。
中学理科では、
質量は「上皿てんびんではかる量」とか「物質そのものの量」と説明される。
よく分からない説明だと思うのだが、
これを繰り返し聞いているうちに何となく分かった気になって、
多くの人はこのよく分からないものに対する疑問そのものを
感じなくなるのだと思う。
授業を少し中断して、大学の力学の内容を説明してみた。
「中学の理科より、全然充実してますね!」
でも中学の理科があるから疑問や発展が生まれるんだよ。