こんにちは!あべ祐美子です。
ご好評いただいている
品川の子育てレポート、
今回は、未就学の医療的ケア児が通う
児童発達支援施設、
「ほわわ品川」を訪ねました
医療的ケア児とは、
経管栄養やたんの吸引など、
日常生活で医療的ケアが欠かせない
子どもたちです。
気管切開だけの子、
重い重複障害を持つ子…
その状態はさまざまです。
医療と福祉のはざまで
充分なケアが受けられない状態が
続きましたが、
2016年の児童福祉法改正を機に
ようやくさまざまな仕組みが
整えられつつあります。
品川区内では
2017年に「ほわわ品川」がオープン。
京急青物横丁駅に近い
ビルの2階です。
エレベーターを降りると、
「ほわわへようこそ」という
カラフルなメッセージと、
責任者の矢野さんの笑顔が
迎えてくれます
* HPはこちら⇒ ほわわ品川
1日の定員は5人ですが、
現在、ゼロ~6歳の28人が登録。
年齢や体力などにあわせて、
月2回程度の子もいれば、
幼稚園や保育園と併用したり、
週4,5回通う子もいます。
送迎もあり、区内外から
通ってきています。
朝10時半、保護者やヘルパーさんと、
または送迎車で通所。
オーダーメードの支援プログラムに沿って、
感覚統合のための室内遊びや外遊びを行い、
15時半にお迎えです。
私が伺ったのはちょうどお昼タイム。
経管栄養も含め、
食事の仕方も一人一人違います。
スタッフは看護師さんを含む正規職員5人。
プラス非常勤13人で、
スタッフと子どもは1対1で過ごします。
下の写真は、工作でつくった
クリスマスツリー。
感覚過敏の子にとっては
手のひらに絵の具を塗るだけでも
非日常です。
医療的ケア児は、家庭の中だけでは
外出の機会も経験の種類も不足しがち。
「でも、幼児期から大きな感覚を
体験しないと、さまざまな感覚が
身体の中でつながっていかない」と
矢野さんは話します。
ほわわに連絡してくる保護者の中には、
医療的ケア児を支援する制度やサービスを
これまで使ったことがないという方も少なくないとか。
まだまだ、仕組みが知られていないのが
現状のようです。
品川区は、医療的ケア児の数を
今年10月現在で35人としていますが、
あくまでレスパイト等のサービスを
利用している家庭の数であり、
公的サービスとつながっていない場合は
把握しきれていません。
医療的ケア児の育児は
家庭にとっても気が抜けず、
自力で公的サービスを
調べる余裕がないために、
利用できていないケースも
ありそうです。
ご参考までに、医療的ケア児も
受け入れている
品川区内の放課後等デイサービス
「ミント」さんには、昨年訪問しました。
自治体での医療的ケア児への支援は
まだ始まったばかり。
これからもサービスの充実が
計画されています。
でもどんなサービスも、
知らなければ使えない。
保健師さんとの連携などを通して
どの家庭にも必要なサービスが
届きますように。
私も改めて、
品川区で受けられる
医療的ケア児向けの
支援の全体像を
近いうちにまとめたいと思います。