萩原遼(菊池嘉晃研究-11) | 安部南牛 | 朝鮮文化資料室

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いわゆる「帰国事業」の調査、そして研究論文を書くには萩原遼、佐藤勝巳への取材そして二人の著作への踏み込みが欠かせない。南牛は91年以降は佐藤勝巳から遮断されており、付き合いは無い。だから、佐藤勝巳から菊池嘉晃君の調査の状況は判らない。しかし萩原遼とは、菊池嘉晃君がレポートを書いている時に話を聞いている。萩原遼自身から、菊池嘉晃君の取材内容を聞かされている。かなり、両者は友好的であったようだ。

NK会で「帰国事業」が粗材に挙がったとき、南牛は日共の責任が重い、と述べた。ところが萩原遼の大学の後輩は、「共産党に責任は無い」と大きな声を挙げて南牛を制した。責任は帰国した個々にあると反論して来た。

菊池嘉晃君のこの大部な著作に欠いているもの、それは日共の責任とそれを明らかにする日共関連の文献が挙げられていない。欠如していることだろう。折角、萩原遼から取材を重ねていたのだから、菊池嘉晃君は日共関連の文献に喰らいつくべきだった。