京仁鉄道の敷設工事(評伝・鹿島守之助-8) | 安部南牛 | 朝鮮文化資料室

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渋沢栄一を社長とする京仁鉄道合資会社が、京城と仁川間の鉄道敷設に乗り出す。この京仁鉄道が朝鮮半島における鉄道敷設の嚆矢であった。その工事を担ったのが鹿島組であった。

明治32年4月に着工し、翌33年7月に竣工した。これは朝鮮における初めての鉄道というだけでなく、日本が海外で初めて行った鉄道敷設の工事であった。鹿島組が難関だった漢江橋梁工事に取り組んでいる。当に、漢江橋梁工事こそ朝鮮近代化の第一歩となっている。

続いて京釜線の敷設でも錦江橋梁工事に鹿島組が行うこととなる。朝鮮半島における大河で知られる漢江、錦江へ鹿島組が橋を架けたことは注目された。