『新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛』(推薦図書-93) | 安部南牛 | 朝鮮文化資料室

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森本敏・高橋杉雄編著、並木書房の2020年刊行である。ここにはロシアのミサイル開発が大阪砲兵工廠を支えた工作機械企業に依拠している、との分析が出ていない。大阪の某港からのココム違反での輸出、ロシアの輸入の実態に触れられていない。

ロシアや赤色支那のミサイル開発が日本の工作機械工業に支えられている実態に解明なしには「軍拡」を論じられない。

また、神奈川県下の某工場にロシア、赤色支那が依拠して新たなミサイル開発に精出している実態を分析して貰いたい。

神奈川県内の幾つかの工場抜きに世界の軍拡はあり得ない。

ロシアがINF条約を守り、それから破って行く背景を大黒埠頭の荷動きから分析して貰いたい。小泉悠氏は大黒埠頭を視察しているとの情報もあるので、切り込んで貰いたい。

しかし、この本は日本の経済安保から神奈川県黒岩知事の振る舞いまで考えさせてくれる好著ではある。購読を薦めたい。