集票オートバイ(つくば市政展望-370) | 安部南牛 | 朝鮮文化資料室

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運動は人を集める。田中角栄は戦前の農民運動集団に切り込んで王国を築いた。新潟は千町部以上の大地主が多かった。それは日本一の農民運動県となっていた。その田中角栄の愛弟子と言われた中村喜四郎代議士である。谷田部町内でも貧農層の支持を集めていたが、同じく貧農層を基盤とする渡辺安重県議と競合した。渡辺安重県議は決して中村喜四郎代議士を支援しなかった。思想に大きな開きがあったのだろう。その渡辺安重県議急死後は大きなチャンスだった。だから、谷田部町長選挙に嘴を入れる。だが、最有力候補の横田美農夫候補は同じ日大卒なのに旧制水海道中学の縁で山口武平県議と繋がっている。山口武平県議と中村喜四郎代議士は合わなかった。一定の票を纏めている木村操候補には旧渡辺派の石浜代貸が応援している。自然に中村喜四郎代議士は第三の候補の野村文雄候補に接近する。野村文雄候補はアカイ学研労協と自治労が押している。自民党代議士だから躊躇するものの、親分の金丸信が公務員労働運動へ食い込むチャンスだと背中を押してくれる。だが、谷田部町長選挙では、後藤田官房長官に竹内藤男県知事の旧制水戸高校ラインの圧力でオートバイを谷田部町内に入れられなかった。

だが、合併した市長選なら別だろう。今度こそ、あの広い学園道路にオートバイを乗り入れ、公務員票を取りに行く。中村喜四郎代議士の研究学園都市の公務員票獲得へ向けて野村文雄陣営との接触が深まる。オートバイの乗り入れへ向け、先導役として高野水道工事が踊り出た。