はい。阿部秀之です! -226ページ目

寒いときのご馳走 その3 シュークルート

はい。阿部秀之です! 「シュークルート」という料理を食べたことがあると思う。日本でもビアホールに行くとメニューにある。もともとはフランスのアルザス地方、ストラスブールからオベルネのあたりの名物だそうだ。

シュークルート


ガイドブックにキャベツの酢漬けと紹介されていたことがあるけど、それは間違いだろう。僕が聞いた話では、この付近はキャベツを作る農家が多く、秋に収穫したのを塩漬けにして発酵させたものがシュークルートだ。日本人の口に合うのは、発酵食品だからか。これを鍋に入れて、タマネギや白ワインなどで甘みを出して、ベーコン、ソーセージ、じゃがいもを入れて煮る。フランスの居酒屋、ブラッスリーの定番料理だ。もちろんアルザスまで行かなくても、どこででも食べられる。

シュークルート


鍋から直に食べるのではなく、お皿に盛る。はい。このキャベツの山がシュークルートだ。残念ながら完食したことは一度もない。絶対に残してしまう。それも大量に。だってすごい量が入っているんだもん。

シュークルート


酸味が効いたキャベツは健康的な味わい。よく煮たベーコンやソーセージからもいいダシが出ている。寒い日には特に美味しい。ビールや白ワインがあう。ビン詰めを売っているので、日本でも手に入りやすい。



パリ 2つ星 アピシウスの夜 後編

はい。阿部秀之です! それでは、「パリ 2つ星 アピシウスの夜 後編」をお送りしまーす。


まずは赤ワインから。僕の好きな赤ワインはメドックのようなしっかりしたもの。@さんは、それを覚えていてくれた。それでシャトー ラグランジュの96年をオーダーしてくれたのだ。

アシピウス


「写真を撮るほどのワインではないですよ」と@さんはいわれたが、ボルドーの由緒正しい特級シャトーのワインだ。しかも10年以上経っている。しっかりとした味わいで実に美味しかった。

アシピウス


メインがきーた。まずは@さんのハト料理。こんがりローストしてある。ハトを食べるなんて残酷とかいっているとフランス料理はダメっす。本当になんでも食べるんだよね。フランス人は。

アシピウス


ポトフに入っていたのと同じ骨があるけど、これは付け合わせを詰め物として出すのに使っているだけ。

アシピウス


*嬢のメインは、タラ料理。盛り付けがいかにもフレンチらしくてお洒落だ。

アシピウス


タラをソテーして、軽いソースをかけてあるんだ思う。フレンチも昔のような濃厚なのは流行らない。濃厚なのが懐かしいときもあるくらい。

アシピウス


タラ料理の付け合わせが別にきた。マッシュポテトだよね。あれ、ちがったかな。イヤ、聞いたのかもしれないけど、もしかしたら、ちょっと食べたかもしれないけど忘れてしまった(笑)

アシピウス


Cさんのメインは舌平目。もともと小骨があって食べにくい魚だけど、綺麗な切り身になっていた。

アシピウス


ソースは最初はかかっていなくて、テーブルでかけてくれた。真っ白な魚が一瞬でグリーンに染まるのは手品のようだ。こういう演出がにくい。

アシピウス


最後は僕の番。なんだかわかるかな。オマール海老のローストだよん。

アシピウス


一番太い胴の部分だ。贅沢にもごろんとした身が詰まっている。これはかなり大きなオマールだ。盛り付けも素晴らしい。プライスも素晴らしい。

アシピウス


実はね、はじめは豚足の料理を頼んだんだ。そしたらオーダーをとってくれたマダムが、前菜にフォアグラ、メインが豚足だと重すぎるから、ほかのものにした方がいいという。えー、大丈夫だよ。僕が普段どれだけ食べているか知ってる? といいたかったけど、もしかして豚足を5つぐらい積み上げられて、ほーらね、とかいわれたら困るので(そんなわけないけど…)、マダムにお礼をいってオマールにしたんだ。マダムも満足そうだった。豚足がどんな料理だったかは、いまも気になっている。

で、これはセットになっていたオマールのカルパッチョ。味付けはバルサミコ。オマールもピンキリなのは知っている。やっぱちがうぜ。感動的!

アシピウス


さて、食事も終わって、@さんと僕はチーズ。チーズはこんなたくさんの中から選べる。うん、確かに豚足を食べていたらチーズは無理かも。

アピシウス


@さんオススメのものと、自分が好きなもの数種類をとってもらった。あ~ やっぱチーズもちがう。特に右のはロックフォールなんだけど、その旨いこと。赤ワインにピッタリ。

アピシウス

*嬢のデザート。テーマはカラメル。すべてカラメルを使ったデザートが盛り合わせになっている。味見させてもらった。かなり甘めだけど美味しかったよん。さすが上手な飴細工。

アピシウス

Cさんのデザート。4つあるんで4人分みたいだけど、これが1人分。4種類のソルベ(シャーベット)の盛り合わせならぬ別盛りだ。

アピシウス

ひとつアップで撮ってみた。美しい。

アピシウス

このあとはエスプレッソ。でね、ちょっといいレストランは、お茶と一緒にまたお菓子がでるじゃない。はい。これ。お腹いっぱいで食べられなかった。たぶんキャラメルみたいなものだと思う。持って帰るわけにもいかないし、とっても残念(笑)

アピシウス



はぁー ご馳走さまでした。最後にアピシウスの感想を一言。さすが2つ星と思わせる建物と料理。大満足だぁ。しかも出迎えから見送りまで、まるで友達の家に呼ばれていたような暖かい対応。この居心地の良さは、特筆ものだ。星付きレストランなんて、尻込みしちゃう、なんて人でも、きっと楽しく食事ができるだろう。パリの超オススメとして覚えておきたい。


ところでアピシウスぐらいになると予約は当たり前。それも今日の明日では無理のはずだ。きっと何週間も前から予約しなければならないだろう。@さん、いつもながらお世話をかけました。次回は前菜を軽くして、ぜひとも豚足をともくろんでいます(笑) パリでアピシウスに行こうという方は、HPからの予約(こちら) がオススメです。


Apicius

20, rue d'Artois
75008 Pais
France

E-mail : apicius@relaischateaux.com

Tel.: : + 33 (0)1 43 80 19 66
Fax: : + 33 (0)1 44 40 09 57

パリ 2つ星 アピシウスの夜 前編

はい。阿部秀之です! 先週の水曜日 2月7日にアピシウスへ行ってきた。有楽町のではなく(いま改装中らしい)、パリの2つ星「アピシウス」だ。アピシウスのHPはこちら 。先週はパリにいたからだけど、招待してくれたのは以前からお付き合いのあるさん@さん。いつもながらご馳走さまでした。

アピシウス


さて、アピシウスは、シャンゼリゼから2筋ばかり北に行ったアルトワ通りにある。LV本店から歩いても10分たらず。超一等地。にもかわらず建物は巨大な一軒家。パリ郊外ならわかるけど、あまりにゴージャスなんで驚いた。実は20時の約束に遅刻気味で、この夜は外観の写真は撮れなかった(汗) この写真は後日近くに行ったとき寄って撮ったものだ。

アピシウス

ウェイティングバーでシャンパンを飲んだあと、通されたのはかなりシックな部屋。小さくもないがばかでかくもない。5組ぐらいが入れる感じのいいスペースだ。ところで、2つ星(今年は3つ星という噂もあるらしい)のレストランでは、写真は撮れないものと思っていたのだけれど、メンバーのひとりフランス語が堪能な*嬢がマダムに許可とってくれた。感謝! メンバーは4人だから、いろいろな写真が撮れた。ただ、かなり暗いので画質はいまいち。それが残念。

アピシウス


さて、メニューを渡されてビックリ。フランス語だけでなく日本語が並んで書いてある。聞けば日本人シェフがいるのだそうだ。同胞は頑張っているねぇ。オーダーが終わり、アミューズが出された。ムースのようなもの。キュウリが下に隠れている。美味しいんだけど、ちょっと正体不明。微妙(笑)

アピシウス

最初のワインは@さんの選択で、ブルゴーニュをオーダー。とてもフルーティーで香りが素晴らしい。口当たりも抜群。当たり前だけどボトルを置いてくれるわけではないから、ラベルの写真を撮れないのが惜しい。冬場だからかあまり冷えていない。もうちっとキリッと冷えた方が好きだと全員一致の意見。

アピシウス

前菜がきた。今夜のメンバーは、@さん、*嬢、Cさん、僕の4人だ。まず@さんがオーダーした2種類のトリュフ料理。うはー 見た目が綺麗で驚き! 料理の色と皿の色の配色が見事だ。

アピシウス

マグロの刺身に白トリュフをのせてあるのだろう。存在感あり! でも、どこが2種類のトリュフなの? 白だけじゃん。

アピシウス

Cさんが頼んだ温野菜。やはり彩りが綺麗。盛り付けも可愛らしい。

アピシウス

野菜を煮ただけのようにも見えるけど、素材をフルに活かしながらの調理なのだろう。

アピシウス

*嬢と僕が頼んだのは、フォアグラのソテー。これまた料理とお皿の配色がバッチリ。

アピシウス

はっきりいってでかい。そして新鮮! 日本はもちろん、フランスでもこれだけ上質のフォアグラはそうないのでは。僕の経験では、ずっと前にフォアグラの産地カルカッソンヌに行ったとき、いい勝負をするのを食べたことがあるぐらい。

アピシウス

レアな感じがたまらない。味付けも甘過ぎなくてさすが。くどい味付けだッたっら、この量は食べきれないだろう。

アピシウス

フォアグラに感激していると、ムシュが登場。偶然だけど、シブイアングルで写ってしまった。なんと@さんにもう一皿持ってきた。

アピシウス


そうか、2皿あるんだ。だから2種類のトリュフか。ムースのような濃いめのスープのようなものに浮かんだトリュフ。これまた素晴らしい逸品だった。

アピシウス



さて、つぎはいよいよメイン。でも、一度に全部アップすると長すぎるので、メインとデザートは次回の「パリ 2つ星 アピシウスの夜 後編」につづくってことにしたい。こうご期待っす♪



寒いときのご馳走 その2 ポトフ

はい。阿部秀之です! 僕は冬にパリに行くことが多く、寒いときこそ絶品の味を求めて必ず寄るレストランがある。「ル ロワ デュ ポトフ」 えーと「ポトフの王様」という店だ。初めて行ったのはもう20年以上前になる。といっても年に1回か多くても2回だから、通算では30回ぐらいかな。

ポトフ


場所はマドレーヌ教会とプランタンデパートのほぼ中間。ちょっと脇道に入ったところだ。☆付きとかではない安い店ながら、パリでは知られた店だ。店のガラスには、この店に来た著名人の写真や、世界中で紹介された記事(日本のもある)がベタベタと貼られ、すでにインテリアの一部になっている。

ポトフ


内装は可愛らしく、女のコ向き(笑) 店の人もフレンドリーだ。20年前からいるウェイターもいて、当時はお互いにお兄ちゃんだったけど、いまはお互いにオジサンになっている(笑)

ポトフ


料理の種類はちょっとしかなく、前菜にブイヨン、メインにポトフを頼むのが定番。ブイヨンは、ポトフを煮たときにできるスープだ。寒いときには、このボールを両手で挟んで、指を暖めながらスープを飲む。それだけで幸せな気分になれる。

ポトフ


ポトフの1人前はこれ。日本人なら軽く2人分はあるので、後半は頑張って食べることになる。日本語のガイドブックには、ポトフをフランス版おでんと紹介してあるけど、ありゃウソだ。練り物が入ってないし、そんな感じはしない。要するに具だくさんのスープだ。それをこの店では、スープと具を別々に出すというわけ。

ポトフ


まずは牛肉。がっつり入っている。ディジョン産のムタルド(マスタード)をつけて食べる。煮込んであるんで柔らかい。

ポトフ


じゃがいも、ニンジンは、大きいのがごろり。よく煮込んだ葉物も入っている。これで旅行中の野菜不足も解消。

ポトフ


四角いのはカブ。ネギは太いポアロネギが1本入っている。大胆!

ポトフ


この石みたいなのは、牛の骨。中に骨髄が見える。この骨髄が狂牛病の感染源になる。狂牛病のニュースが流れたときには、この店は閑古鳥が鳴いた。当時、お客がほとんどいないのを見て、つぶれるんじゃないかと心配した。

ポトフ


狂牛病? いまフランス人は、あー そんなこともあったね。もう平気だよって感じ。骨髄も脳みそもバンバン食べちゃう。まぁ、僕も食べるけど(笑) 骨髄はよく焼いたパンにのせて、粗塩をかけて食べる。かなりの脂で濃厚。フォアグラとはまたちがう旨さ。

ポトフ


この店では、テーブルには、最初からワインのフルボトルがおいてある。これがハウスワインでみんなこれを飲む。ほかに種類があるのかはしらない。最初にブイヨンをガブガブ飲んでしまうので、ワインはそんなに飲めない。半分でいいよと店の人にいうと、適当に半分ぐらい飲んでおいて、といわれる(笑)

ポトフ


お腹が一杯でデザートは入らない。フランス人は、無理してでもムースショコラとかを頼むけどね。で、僕はエスプレッソへ直行となる。

ポトフ


プライスは、ブイヨン 5ユーロ。ポトフ 17ユーロ。ワイン半分で9ユーロ。エスプレッソ 3ユーロ。しめて1人前、34ユーロと安価。オススメですよん。



●Le Roi du Pot au Feu

34,ruevignon Paris

Tel 01 47 42 37 10


営業時間 12:00-22:30

日曜と8月 定休


ジャン シャルル ロシューのチョコレート

はい。阿部秀之です! 今日はバレンタインデーだね。といってもあんまり関係ないんだけど、せめて話題だけはチョコレート(フランス語ではショコラか)の話にしよう。パリには有名なチョコレート屋が数多くある。新しいショップもどんどん登場する。パリ在住で情報通のKM社 A田嬢が、いま一番美味しいと思うのは、「ジャン シャルル ロシュー」だそうだ。 場所はパリ左岸のサンジェルマン界隈。ケーキ屋とチョコレート屋の多い地区で、サダハル・アオキさんのお店もすぐ近所だ。


で、早速、行ってみた。メトロだとレンヌ駅と聞いたけど、僕はバスが好きなんで、リュクサンブール公園まで行って、そこから歩いた。はい。見っけ! 小さいながらも(売ってるものがチョコだからそう大きな店のわけがない)とても綺麗な店。

ジャン シャルル ロシュー

さすがにディスプレイがセンスいい。キラメキがある。

ジャン シャルル ロシュー

これはセンスいいのかどうか、わからないけど、人気らしい(笑) 店のカードにもこの写真が載っている。

ジャン シャルル ロシュー

こっちは店の中。きっちとした感じ。そういえば相手をしてくれたマダムもキリッとしていた。マダムはトリュフの試食をさせてくれたりしてとても親切。

ジャン シャルル ロシュー

小物風のデザインのチョコたち。エッフェル塔の形をしたのとかもあった。

ジャン シャルル ロシュー

A田嬢のオススメは、トリュフ。ということで、トリュフと、大好きなオレンジピールが入っているのを買った。もちろん自分で(笑)

ジャン シャルル ロシュー

ありゃ!? この包み。この手提げ袋。見覚えがある。いつだったか、モデルのコがくれたのと一緒じゃん。なんだ食べたことあるんだ(笑)

ジャン シャルル ロシュー

ホテルに戻って早速開封。はりゃ。トリュフにつまようじが入っている。これで突けってことかい。なんとも日本風(笑) 羊羹みたいだ。で、味はというと、これりゃあ旨いぜ。苦みと甘いのコラボレートや。宝石箱や(笑)

ジャン シャルル ロシュー


マジで行って正解だった。A田嬢に感謝!


●JEAN-CHARLES ROCHOUX
16 rue d’Assas 75006 Paris
Tel 01 42 84 29 45
メトロ:Rennes
営業時間 月曜14:30-19:30
       火曜-土曜10:30-19:30
日曜定休