マルグリット…春野寿美礼
アルマン…田代万里生
オットー…寺脇康文
アネット…飯野めぐみ
ルシアン…tekkan
ピエロ…山崎裕太
ジョルジュ…横内正
日生劇場 2階F列センター
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☆第二次世界大戦時のナチス占領下のパリって舞台背景が好みで興味があったのだけど、お財布がよしと言ってくれず見送りかなーと思っていたところ、友人の好意で観に行くことが出来ました。ありがとう!
☆物語は、第二次世界大戦時、ナチス占領下のパリ。元歌姫のマルグリッドは、ナチスの将軍の愛人として贅沢三昧の生活を送っている。マルグリッドの周りには、そんな彼女の恩恵に預かろうとする、したたかな知人たちが群がる。マルグリッド40歳の誕生日パーティーで、バンドとしてアルマンと出会う。アルマンは子供のころ、クラブで歌うマルグリッドに憧れていた。そこへ、フランス軍の爆撃が襲う。空襲警報が鳴り響く中、二人は恋に落ちる…。
☆ラスト、これまでオットーに従うばかりだったマルグリットが、オットーを陥れるべく自ら手引きしたってところにぐっときたなぁ。ミュージカルのテーマソングの「China Girl」。チャイナガールは、オルゴールの陶器人形のこと。今まで回りに流され、自分の意思を持たずにただ踊るだけの人形だったマルグリッドが、最期だけは自分で生き方を選んだってのが、すごく胸に響いたんです。
☆マルグリットに裏切られたと信じているアルマンは振り向かず、やがてパリは解放され、ナチスの女であったマルグリットは、民衆からリンチを受けて道端で死ぬ。かなり救いのないラストで、やりきれない。女というものの哀れさ、悲しさを感じた。あの時代、ああいう風にしか生きることのできない女性っていたよね…。でも、最期の最期、チャイナガールではなく、一人の人間として自ら選んで生きたってことが、私にとっては救いでした。
☆一時燃え上がったマルグリットとアルマンの恋は、結局は結ばれない。アルマンは、結局マルグリットは戯れに自分と遊んでいただけ、と思っているのかな。そうやって、心に折り合いをつけられるのが、若さなんだろうなぁ。きっとマルグリットの方は、もう壊れてしまった恋だと知っていても、自分の中に秘めて、そして死んでいったんだろうな。
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☆マルグリット役の春野さん。まず体がほっそーい。折れそうなくらい。儚くて、幸薄そうな雰囲気でした。なんかこう、嗜虐心をそそる風貌なのですよ…。お歌も、張り上げて歌うような感じではなく、細く透明感のあるソプラノ。それがマルグリットの雰囲気としてあっていて好き。
☆アルマンの田代くん。彼もアルマンという役によく似合ってたなぁ。アルマンは10代の役なんですが、10代らしい、刹那的に燃え上がる恋の情熱がよく伝わってきました。前のめりで恋につっこんでいく様がよかったなー。でも、あまりに恋に前のめりなんで、思わず泉見トゥイに出てきてもらって「急くな」(待てのポーズつきで)とやって欲しくなりました(笑)。歌はクラシック出身なだけあって、さすがお上手! 見に行く前は、上手なだけで終わっちゃうんじゃないかなと思っていたんですが、ちゃんと役としての感情がのっていてよかったです。ピアノもすごく上手でした!
☆オットーの寺脇さん。オットーってナチス将軍なんだから、もっと不気味だったり怖かったりして欲しかったんだけど、あんまり怖くなかった…。本人の人柄が透けてみえちゃうのかなぁ。例えば歩くときは背筋をぴっと伸ばす、足もまっすぐに、とするだけで軍人っぽさが見えていいと思うんだけど。ちょっと愛嬌さえも見えちゃって、冒頭のパーティの場面、浮かれさわぐマルグリットと友人たちを見ながら「フランス人の考えていることは分からん…」とひとりぽつねんとしている様子は、ちょっとへたれで可愛いとさえ思ってしまいました(某擬人化漫画の独に重なって見えちゃって、そのあとしばらく笑いそうになり大変でしたよ)。