ハンガリアン・ラプソディ | カルロスのブログ

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オリジナルのヘヴィメタルバンド、Hollywood Lippsでドラムを叩いています。KISSのカバーバンドKISS HORNET、Raise The DEVILでも活動しています。
バンドのこと、好きなロックについて語ります。

ボヘミアンじゃありません。クイーンの映画、ハンガリアン・ラプソディです。正しくはハンガリアン・ラプソディ~クイーン・ライブ・イン・ブダペスト’86です。

週末に里帰りしていた娘がボヘミアンラプソディを観ていたく感動したらしく、帰ってきて「パパ、クイーンのビデオ見たい」と言ってきたのでこれを見ました。クイーンのライブ作品は幾つか持っていますが、これにしました。

このコンサート映画は、フレディ・マーキュリー最後のツアー映像を、映画館上映用にデジタルリマスターしたものらしく、フレディの命日である6年前の11月24日に、日本全国の映画館で期間限定上映されたものです。

 

この映像は当時既に日本でもDVDで発売されていたのですが、せっかくだから大画面で良い音響で観ようと近所のワナーマイカルシネマで観てきました。

ところが音響がよくなかったんですね。何より音量が小さくて迫力不足でした。自分の感覚的なものなのかなと思いましたが、当時のレビューを見ると同じ不満を持っている人がいました。

それに冒頭30分ほどドキュメンタリー映像が眠気を催してしまって…。

そんなこともあってあまり印象がよくありませんでした。

 

このコンサートの時期は、他に好きなバンドがいくつもあって、僕がクイーンから一番離れていた時代だったということもあったのでしょうかね。

一応全時代のを聴いてますけど、僕が一番好きなのはファーストから5枚目で、このコンサートのセトリの中盤の曲はあまり聴きこんでいなかったということもあったのでしょうかね。いまいち印象がよくなかったのは。

それでもクイーンは大好きなので後からブルーレイで買ってしまいました。クイーン最大のツアーでフレディ最後のツアー。娘と久しぶりにじっくり観たら素晴らしかったです。

 

 

まずはクイーンのバンドとしての素晴らしさ、ブライアン・メイ、ジョン・ディーコン、ロジャー・テイラーの演奏は高水準でライブバンドとしての力量を感じます。

そしてフレディのパファーマンスも素晴らしく、フレディはフレディの何者でもないことを感じました。声量や歌唱はロックの枠を超えていますね。

 

細かい点を思い起こしてみると、フレディの胸毛くっきりで程よく筋肉質な身体はカッコいいです。彼が片足をぴょこっと上げる動きや、腕立て伏せやら腹筋やらエクササイズみたいな動きは変!娘と一緒に「ププッ」と噴き出してしまいました。

ブライアン・メイのアコギに乗せてのLove of My Lifeにはやはりぐっときてしまいます。続けて披露したハンガリー民謡"Tavaszi Szel"では手に書いたカンペを見ながら歌うので最初にやにやしてしまいますが、本当に美しい曲でフレディ最後のツアーということもあってうるっとなってしまいます。

 

そして未だ冷戦下のハンガリーで、おそらく初めてのクイーン、というかロックコンサート体験のオーディエンス。Radio Ga Gaでのあの手拍子を一斉にしているシーンは感動的です。

母国語以外の国でも熱狂的に受け入れられ、ファンに対して気遣いや暖かさを示しオーディエンスを一体化させるバンドの底力は圧倒的です。

ボヘミアンラプソディを観て、これからクイーンのライブ映像を観たいという人には、クイーンの全盛期で円熟した演奏を聴けるこの作品をお勧めしたいです。